大津市いじめ自殺問題、米で波紋…ＡＢＣが報じる

　大津市で昨年１０月、公立中２年の男子生徒（当時１３歳）が自殺した問題で、米３大ネットワークのひとつ、ＡＢＣの電子版が８日までに、問題について報じた。

　「少年たちと、冷笑する先生が１０代の生徒をいじめて自殺に追いやった」という衝撃的な見出しを付け、問題について報道。生徒が自殺の練習をさせられた、教師が笑いながら、いじめの現場を見ていた、とするアンケート調査の内容についても触れた。また、日本での報道を引用し、生徒の父親が大津市長に「いじめが日本の学校からなくなってほしい」という手紙を出したこと、などにも言及。米国でも、この問題は関心を持たれているとみられ、波紋が広がっている。

　いじめについて書かれたアンケートは、生徒の死後、全校生徒８６０人に任意で実施。いじめに関する情報は３００件以上集まった。市教委によると、「自殺の練習」については１６人が回答して証言。記名で書いた生徒もいた。だが、教委はこれを公表せず、調査を約３週間で打ち切り。市民らから、抗議の声が相次ぎ、大きな問題となっている。