１６歳少年が男にほお刺され重傷　口まで貫通

男性が刺された現場を調べる捜査員

　９日午前３時ごろ、千葉市花見川区千種町の雇用促進住宅の敷地内で、近くに住む会社員の少年（１６）が、前方から近づいてきた男に刃物で左頬を刺され全治３週間の重傷を負った。男は徒歩で立ち去ったとみられ、千葉北署は殺人未遂容疑で行方を追っている。少年らは「男と面識はない」と話している。

　突然の凶行だった。千葉北署によると、９日午前３時ごろ、千葉市花見川区の雇用促進住宅の脇にある遊び場で、友人５人と一緒に立ち話をしていた少年に、横のしげみから突然現れた男が無言で襲いかかった。

　男は座っていた少年の左頬を一刺し。少年は口の中まで貫通する全治３週間の重傷を負った。少年と友人は怖くなって一斉に逃げ出し、男も別の方向に徒歩で立ち去ったという。ほかの友人にけがはなかった。少年や友人は「男との面識は全くない」と同署に話している。

　現場には刃渡り１２センチの血の付いた果物ナイフが落ちており、凶器かどうか調べている。男は３０～４０代、身長約１８０センチのやせ形。上下青色のジャージー姿で、頭に白いタオルを巻いていた。

　雇用促進住宅に住む女性（７６）は「午前３時ごろに起きていたが、叫び声などの物音は全く聞こえなかった。玄関のドアを開けたら家の前にパトカーが止まっていて驚いた」と話した。また、同じ住宅に住む男性（７６）も「付近で若者が深夜によく騒いでいることがあった。このような事件が起きて不安だ」と心配そうな様子だった。

　周辺住民によると、雇用促進住宅の入居者は７割が高齢者。単身者は入居できないが、ここ数年で人の出入りが多くなったという。現場は東関東自動車道の千葉北インターチェンジから北に約２キロの住宅や工場が点在する地域。大学のグラウンドが隣にある。周辺に防犯カメラは設置されていなかった。

（2012年7月10日06時03分  スポーツ報知）

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