具志堅ジムから初世界王者！開設１８年目「長かったなぁ」…ＷＢＡ世界女子Ｓフライ級戦

王座を奪取した山口（左）は具志堅会長にたたえられた

　◆プロボクシングＷＢＡ女子世界スーパーフライ級タイトルマッチ１０回戦　○同級５位・山口直子（判定３―０）王者・天海ツナミ●（９日、東京・後楽園ホール）　プロボクシングＷＢＡ女子世界スーパーフライ級タイトルマッチが９日、東京・後楽園ホールで行われ、同級５位・山口直子（３４）＝白井・具志堅＝が王者・天海ツナミ（２７）＝アルファ＝を３―０の判定で下し、新王者に輝いた。具志堅用高会長（５７）は９５年のジム開設以来、男女通じて初の世界王者を手にした。戦績は山口が１４戦１２勝（１１ＫＯ）２敗、天海が９戦８勝（３ＫＯ）１敗。

　新王者よりも先にリング上で肩車された具志堅会長は、顔をくしゃくしゃにして手をたたいた。ジム開設１８年目、７度目の世界挑戦でようやく王者が誕生。「いや～、いいね。長かったなぁ」と感無量だった。

　日本人歴代最多の世界１３度防衛記録を持つ会長は「俺が持ってたＷＢＡベルト、久しぶりに見たな」と笑顔。新王者に「約束してるから五輪を見に行かなきゃ」とロンドン旅行のご褒美を明言した。

　山口は中盤以降、接近戦でのコンビネーションで天海を圧倒。三重・津商高時代はやり投げでインターハイ優勝の実績を持つ“女具志堅”は「日本でこれだけ盛り上がる試合はないので、もう一度（天海と）戦いたい」と剛腕をさすった。

　◆しずちゃんが激励
  山口と親交のあるお笑いコンビ・南海キャンディーズの「しずちゃん」こと山崎静代（３３）が控室に激励に訪れた。具志堅会長から「プロでやるか。うちのジムに来いよ」とスカウトされた山崎は「男子顔負けの迫力のある試合だった」と感激していた。