名古屋グランパスが被災地のサッカー少年の支援に乗り出すことが9日、わかった。愛知県の一宮北高校が14〜16日の連休に予定している福島市内の小学生との交流プランに協力し、ルーキーのMF水野とDF佐藤がサッカー教室で講師を務める。水野は「サッカー選手として、こういう活動ができるのはうれしい」と交流を心待ちにしている。
震災発生時は街頭で募金活動などを行ったグランパスが、今度は本業で復興に一役買う。サッカー教室が催される16日は練習が休みの予定で、グランパス側は講師派遣の要請を快諾。福島の少年たちとJリーガーの交流が実現することになった。
この交流を計画したのは一宮北高サッカー部顧問の池田博貴さん(46)。同校は昨年実際に被災地を訪れるなど復興への協力に積極的で、池田さんが日本サッカー協会公認のチーフインストラクターを務めていることもあり、福島市内のチームに所属する約20人のサッカー少年を愛知に招くプランが浮上した。
子どもたちは一宮北高のサッカー部員宅にホームステイしつつ、14日のグランパス−仙台戦を観戦、16日のサッカー教室に参加する。先生役を務めるグランパスの水野は「震災で大変な経験をしたと思う。サッカーをすることで、少しでも気が晴れてくれたら」と交流を歓迎する。
池田さんは「愛知県の高校でもこういう活動ができることを知ってほしい」と支援の輪の広がりに期待している。
(木村尚公)
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