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三菱重元部長ら逮捕 名古屋地検特捜部 2500万円脱税容疑山本容疑者の自宅マンションに捜索に入る係官ら(27日、名古屋市中川区で)=平沢祐撮影
架空の経費を計上する手口で法人税約2500万円を脱税したとして、名古屋地検特捜部は27日、コンサルタント会社「マルチ・マネージメント・システム」(沖縄県恩納村)の社長・山本彰一容疑者(72)(名古屋市中川区)と経理担当の高木美保容疑者(50)(同市昭和区)を法人税法違反容疑で逮捕した。山本容疑者は、三菱重工業名古屋誘導推進システム製作所の元資材部長。隠した所得は、在職時の取引先から入手した同社の企業情報を名古屋市の航空機部品会社に提供するなどして得たコンサルタント料という。 発表によると、山本容疑者らは、マルチ・マネージメント・システムのコンサルタント業務に関し、架空の外注委託費を計上するなどして、2010年3月期までの3年間で約9000万円の所得を隠し、法人税を免れた疑い。隠した所得は会社の運転資金に充てていたとみられる。名古屋国税局が10年秋と昨秋、同社を強制調査(査察)していた。調べに対し、山本容疑者は「脱税したことは間違いありません」と容疑を認め、高木容疑者は「共謀して故意に脱税したことはない」と否認しているという。 関係者によると、山本容疑者らはコンサルタント料の一部について、山本容疑者の姉が経営する東京都稲城市の情報提供サービス会社に外注費として支払った上、キックバックさせていたとされる。また、山本容疑者の海外出張費や飲食費などを姉の会社の経費として計上しており、姉の会社の所得についても圧縮していたという。特捜部は27日朝から国税局と合同で山本容疑者の自宅などを捜索し、不透明な資金の流れの実態解明を進めている。 (2012年6月28日 読売新聞)
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