大津・中2自殺:父、被害届を再提出へ 昨年3回不受理
毎日新聞 2012年07月07日 15時00分
大津市で昨年10月、いじめを受けた市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が飛び降り自殺した問題で、生徒の父親(47)が滋賀県警に被害届を再び提出する意向を固めたことが7日、関係者への取材で分かった。父親はこれまで「同級生から暴行を受けていた」とする被害届を県警大津署に3回提出しようとしたが、いずれも受理を拒否されている。
学校側は男子生徒の自殺後、全校生徒対象のアンケートを実施。複数の生徒からいじめを受けていた事実が判明した。暴行に関する説明もあったため、父親が昨年10月に2回、同12月に1回、同署を訪れて「被害届を出したい」と相談したが、「被害者が死亡しており、事件にするのは難しい」などと断られたという。同署の福永正行副署長は5日、「遺書もなく、犯罪事実の認定に困難な部分があると説明させていただいた。被害届の受理を拒否する意図はなかったと、当時の担当者から報告を受けている」と取材に答えている。
家族らによると、生徒は昨夏ごろ、貯金を数万円単位で引き出し始め、9月末までに12万円以上を下ろしていたという。学校側はいじめと自殺との因果関係は認めていない。