東日本大震災:太平洋セメント工場でがれき処理、県が見送り /三重
毎日新聞 2012年06月28日 地方版
東日本大震災で発生したがれきの広域処理問題で、県は、候補として検討してきた太平洋セメント藤原工場(いなべ市)での処理を見送ることを決めた。
県によると、同社は岩手県大船渡市の大船渡工場で、がれきをセメント生産に利用している。藤原工場には脱塩設備がなく、津波で発生したがれきの受け入れは困難なため、大船渡工場で脱塩後のがれき受け入れが可能かを検討していた。
しかし政府は5月、岩手、宮城県が他県などに処理を求める可燃がれき量を当初の255万トンから105万トンに下方修正した。藤原工場で処理する必要性が小さくなり、いなべ市の理解が得られにくくなったという。【田中功一】
〔伊賀版〕