新「在留管理制度」スタート 不法滞在者を減らす効果に期待
日本で暮らす外国人の「在留管理制度」が、9日から新しくなった。不法滞在者を減らす効果が期待される一方で、在留資格のない外国人には、行政サービスが受けられなくなる心配も広がっている。
羽田空港で9日午前5時ごろ、新制度になって初めて、1枚目のカードが手渡された。
英語教師として初来日したというアメリカ人男性が手にしたのは、9日から全国で交付が始まった在留カード。
在留カードの交付第1号、カルロス・ショーさんは「日本は、よくやってくれましたよ」と話した。
これまでの外国人登録制度に代わり、新たに在留管理制度がスタートした。
新制度では、3カ月以上の在留資格を持つ外国人を対象に、在留カードを交付。
在留期間の上限が、これまでの3年から5年に延びるほか、出国して1年以内に日本に戻る場合には、再入国の許可が不要になる。
午前8時半、在留カードの交付を受けようと、東京入管前には長い列ができた。
東京入国管理局には、在留カードの交付を受けようと、多くの外国人が詰めかけた。
日本に正規に滞在する外国人の利便性を向上させる新制度。
一方、この新制度には、もう1つ、不法滞在者の防止という大きな狙いがある。
法務省入国管理局の佐々木 聖子課長は「新しい制度では、この在留カードは、不法滞在者には交付されません。不法滞在者を生まない、社会づくりに貢献する制度」と話した。
これまであった外国人登録証明書は、人道的見地から、不法滞在者にも交付されていたが、新制度では、この外国人登録証明書を廃止した。
現在、およそ7万人にいるとされる不法滞在者は、在留カードを交付されず、身分証を失うことになる。
在留カードには、新たに就労制限の有無が記載されるほか、雇用主にカードの確認が義務づけられ、確認を怠ると、3年以下の懲役や300万円以下の罰金など、不法就労に対する管理が、より厳しいものになっている。
しかし、足立区では、新制度の導入にあたり、区内に居住登録されていたおよそ1万4,000人の外国人に、仮の住民票を送ったが、およそ2,300通が返送され、そのうち630通は、あて先不明という。
足立区戸籍住民課の初鹿野 学課長は、「仮住民票に移行する方、約1万4,300通送りまして、約2,300通ほど返戻されてしまいました」、「出国している方も、中にはいらっしゃると思うんですが、日本にいる場合には、必要な行政サービスが受けられないことも生じてしまう可能性もあります」と話した。
こうした状況は、ほかの自治体でも起きていて、「スーパーニュース」の調べでは、東京23区だけでも、およそ3万6,000通が返送されてきたという。
自治体では今後、職員が1軒1軒回って、居住実態を調査するというが、新制度では、不法滞在者の住所登録はされないため、自治体が把握することは、より難しくなる。
さらに、今回の新制度は、小さな子を持つ家族にも大きな影を落としている。
生後3カ月の娘を持つ、Aさん一家。
生まれ育った中東の国で迫害を受け、10年前、日本に逃れてきたという。
以降、難民申請はしているものの、いまだ難民として認められてはいない。
難民として認められなければ、在留カードが交付されず、働くこともできない。
難民申請中のAさんは「在留カードは、俺たちには出ない。身分証明書のない人たちになる。そうすると、(日本に)いる人が、いないことになっちゃうんです」と話した。
Aさんは、これまでも不法滞在の状態だったが、身分証である外国人登録証明書があったことなどから、自治体から母子手帳が交付され、娘の予防接種の知らせも届いていた。
しかし今後、こうした医療や就学などの行政サービスが受けられなくなる可能性がある。
難民申請中のAさんは「日本で生まれた運命の悪い子ですね。日本が認めない子ども。平和っていうことを信じて、日本に来て、難民申請したんですけど、良いことがあまりない。あまりというか、全然...」と話した。
母国に帰れない事情を抱えながら、日本で暮らす外国人家族。
こうした状況に対し、法務省入国管理局の佐々木 聖子課長は「(不法滞在者は)入管に出頭していただくように促しています。日本滞在に配慮すべき事案については、在留特別許可を出す手続きを進めています」と述べた。
法務省は、不法滞在者に出頭を強く促す一方で、行政サービスについては、各行政機関と自治体の裁量に任せるとしている。
こうした新制度について、外国人問題にくわしい若狭 勝弁護士は「外国人の人権上、問題がないとは言えない。今後は、もっと水面下で、オーバーステイや不法在留が広まる危険性がある」と話した。
正規に滞在する外国人を優遇し、不法滞在者へは厳しい姿勢を強めた今回の制度。
はたして、外国人にとって、いい方向に進むのか。
羽田空港で9日午前5時ごろ、新制度になって初めて、1枚目のカードが手渡された。
英語教師として初来日したというアメリカ人男性が手にしたのは、9日から全国で交付が始まった在留カード。
在留カードの交付第1号、カルロス・ショーさんは「日本は、よくやってくれましたよ」と話した。
これまでの外国人登録制度に代わり、新たに在留管理制度がスタートした。
新制度では、3カ月以上の在留資格を持つ外国人を対象に、在留カードを交付。
在留期間の上限が、これまでの3年から5年に延びるほか、出国して1年以内に日本に戻る場合には、再入国の許可が不要になる。
午前8時半、在留カードの交付を受けようと、東京入管前には長い列ができた。
東京入国管理局には、在留カードの交付を受けようと、多くの外国人が詰めかけた。
日本に正規に滞在する外国人の利便性を向上させる新制度。
一方、この新制度には、もう1つ、不法滞在者の防止という大きな狙いがある。
法務省入国管理局の佐々木 聖子課長は「新しい制度では、この在留カードは、不法滞在者には交付されません。不法滞在者を生まない、社会づくりに貢献する制度」と話した。
これまであった外国人登録証明書は、人道的見地から、不法滞在者にも交付されていたが、新制度では、この外国人登録証明書を廃止した。
現在、およそ7万人にいるとされる不法滞在者は、在留カードを交付されず、身分証を失うことになる。
在留カードには、新たに就労制限の有無が記載されるほか、雇用主にカードの確認が義務づけられ、確認を怠ると、3年以下の懲役や300万円以下の罰金など、不法就労に対する管理が、より厳しいものになっている。
しかし、足立区では、新制度の導入にあたり、区内に居住登録されていたおよそ1万4,000人の外国人に、仮の住民票を送ったが、およそ2,300通が返送され、そのうち630通は、あて先不明という。
足立区戸籍住民課の初鹿野 学課長は、「仮住民票に移行する方、約1万4,300通送りまして、約2,300通ほど返戻されてしまいました」、「出国している方も、中にはいらっしゃると思うんですが、日本にいる場合には、必要な行政サービスが受けられないことも生じてしまう可能性もあります」と話した。
こうした状況は、ほかの自治体でも起きていて、「スーパーニュース」の調べでは、東京23区だけでも、およそ3万6,000通が返送されてきたという。
自治体では今後、職員が1軒1軒回って、居住実態を調査するというが、新制度では、不法滞在者の住所登録はされないため、自治体が把握することは、より難しくなる。
さらに、今回の新制度は、小さな子を持つ家族にも大きな影を落としている。
生後3カ月の娘を持つ、Aさん一家。
生まれ育った中東の国で迫害を受け、10年前、日本に逃れてきたという。
以降、難民申請はしているものの、いまだ難民として認められてはいない。
難民として認められなければ、在留カードが交付されず、働くこともできない。
難民申請中のAさんは「在留カードは、俺たちには出ない。身分証明書のない人たちになる。そうすると、(日本に)いる人が、いないことになっちゃうんです」と話した。
Aさんは、これまでも不法滞在の状態だったが、身分証である外国人登録証明書があったことなどから、自治体から母子手帳が交付され、娘の予防接種の知らせも届いていた。
しかし今後、こうした医療や就学などの行政サービスが受けられなくなる可能性がある。
難民申請中のAさんは「日本で生まれた運命の悪い子ですね。日本が認めない子ども。平和っていうことを信じて、日本に来て、難民申請したんですけど、良いことがあまりない。あまりというか、全然...」と話した。
母国に帰れない事情を抱えながら、日本で暮らす外国人家族。
こうした状況に対し、法務省入国管理局の佐々木 聖子課長は「(不法滞在者は)入管に出頭していただくように促しています。日本滞在に配慮すべき事案については、在留特別許可を出す手続きを進めています」と述べた。
法務省は、不法滞在者に出頭を強く促す一方で、行政サービスについては、各行政機関と自治体の裁量に任せるとしている。
こうした新制度について、外国人問題にくわしい若狭 勝弁護士は「外国人の人権上、問題がないとは言えない。今後は、もっと水面下で、オーバーステイや不法在留が広まる危険性がある」と話した。
正規に滞在する外国人を優遇し、不法滞在者へは厳しい姿勢を強めた今回の制度。
はたして、外国人にとって、いい方向に進むのか。
(07/09 18:14)