5月6日の川崎戦で流血しながら審判に詰め寄る名古屋・闘莉王(左)
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名古屋グランパスのDF田中マルクス闘莉王(31)が逆転優勝へ自信を見せた。7日の柏戦(国立)に競り勝ち、4位に浮上して全日程のちょうど半分の17試合を終了。これまで本来のサッカーができないチームに苦言を呈してきた闘莉王も、ライバル柏をアウェーで下した試合内容に満足感を示し、「勝ちだしたら大変よ」と後半戦の連勝街道を予告した。
今のチームなら勝てる。折り返し点を前に迎えた難敵・柏戦で勝ち点3奪取に成功。闘莉王は確かな手応えを感じていた。
「ウチはビルドアップ(後方からの攻め上がり)からしっかり形をつくることができたし、柏には決定的なチャンスをほとんどつくらせなかった。引いて守るサッカーをしたワケじゃないし、いいプレッシャーをかけられた」
攻撃力のある柏をコーナーキックからの1失点に抑え、逆に攻撃では決定機を数多くつくった。闘莉王には、2−1という数字以上の完勝だと映っていた。
前半戦17試合では一時は13位に低迷するなど苦しみ抜いた。常勝チームらしからぬ停滞に、人一倍ふがいなさを感じていたのが闘莉王だ。2点リードを追いつかれて引き分けた6月27日のG大阪戦後には、観客の目の前でMF小川に対して怒りをあらわにした。
「みんな責任を感じている。(引き分けも)本当は自分の責任でもある。あんな試合は繰り返してはいけない」。ピッチ上の指揮官として、ときには武骨なやり方でチームに活を入れてきた。
闘莉王の檄(げき)も効いて最近5試合は3勝2分け。上昇カーブを描いて前半17試合を終えた。闘莉王は「オレたちは優勝を狙える位置にいる。(故障で離脱していた)ナラさん(楢崎)も帰ってきたし、あとはセットプレーで点を取れればもっと強くなる。勝ちだしたら大変よ」
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