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【ベテラン記者のデイリーコラム・鹿間孝一のなにわ逍遙】夢の「大阪五輪」、北京に“都市格”で敗れた
2012.6.30 16:30
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ロンドン五輪まであと1カ月を切った。まだ盛り上がっていないようだが、なあに開幕すれば、連日テレビにかじりつくに決まっている。時差があるから、決勝は夜中から朝方にかけて。寝不足になるだろうなあ。
ロンドンは第4回大会(1934年)、第14回大会(1948年)に続いて3度目のオリンピックになる。日本では夏季大会は1964(昭和39)年の東京大会の1度だけである。
東京は2020年大会の開催地に立候補している。ぜひ実現してほしいが、思い出すのは大阪五輪の招致失敗だ。
世界初「海上」会場、新空港、経済大国、治安の良さ…
大阪は2008年大会に名乗りを上げた。オリンピックは都市が開催するものだから、中心になったのは大阪市である。
大阪は1970(昭和45)年に万国博を開催して、大成功を収めている。夢よもう一度、であった。
計画はこうだ。
大阪湾を埋め立てて造成を進めていた人工島の舞洲(まいしま)にメーンスタジアムやメーンプールなどの競技場を建設し、隣の夢洲(ゆめしま)には選手村、すでにできあがっている咲洲(さきしま)のインテックス大阪をメーンプレスセンターにと、主要な施設をベイエリアに集約する。世界初の「海上オリンピック」が売り物だった。
1994(平成6)年に関西国際空港が開港しているから、世界と結ぶ玄関口はある。数多くの国際スポーツ大会を開催した実績から、大会運営には自信がある。なにより日本は当時は世界第2位の経済大国だったし、治安がいい。
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