雨れしい桑田３年ぶり野外ライブ　１１日フジ系「音楽寅さん」収録

　サザンオールスターズの桑田佳祐（５６）が７日、東京・青海の合衆国サンサンアイランド特設ステージで、フジテレビ系音楽特番「桑田佳祐の音楽寅さん２０１２“Ｉ　ＬＯＶＥ　ＹＯＵ−ｎｏｗ　＆　ｆｏｒｅｖｅｒ−”スペシャル」（１１日午後１０時）の公開収録を兼ねたコンサートを開いた。

　七夕の夜、ファンの願いをかなえるように、桑田は今年初めてのステージに立った。野外ライブは、２００９年８月に山中湖で開催された「ＳＷＥＥＴ　ＬＯＶＥ　ＳＨＯＷＥＲ　２００９」以来３年ぶり。

　さわやかな短髪に黒いＴシャツとショートパンツ姿で登場した桑田は、「申し訳ない。私がライブやると、なんで雨なんでしょう。天の川が見られればいいのに…」と苦笑。サザンの活動休止前最後のライブや３年前のステージ同様、相変わらずの“雨男”っぷりをわびた。

　約５０００人のファンが待ち焦がれていたステージでは、スペシャル・ベスト・アルバム「Ｉ　ＬＯＶＥ　ＹＯＵ−ｎｏｗ　＆　ｆｏｒｅｖｅｒ−」（１８日発売）の収録曲の中から、初披露となる「愛しい人へ捧ぐ歌」をはじめ、ソロデビュー曲「悲しい気持ち（ＪＵＳＴ　Ａ　ＭＡＮ　ＩＮ　ＬＯＶＥ）」など全１４曲を熱唱した。

　「東京」を歌った際には、歌詞に合わせるかのようにバケツをひっくり返したような豪雨に。自然現象も演出の一部に加わり、客席は異様な熱気に包まれた。

　さらに「波乗りジョニー」では、「僕が今まで作った最高の夏の歌だなっていうのをちょっとやってみよう。俺はいいけど、矢沢が何て言うかな」と、矢沢永吉の楽曲を連想させつつ、「ＴＵＢＥ」の「シーズン・イン・ザ・サン」を歌い出して爆笑を誘った。そして、同曲の最後には、１５００発の花火が雨の夜空を彩った。

　９月からはアルバムを引っ提げた５年ぶりの全国ツアーがスタートする。雨にも負けない熱い歌声がソロデビュー２５周年を迎える“桑田の夏”の到来を告げた。

　今回の特設ステージは、２０１０年８月２１日、フジテレビ系「めざましテレビ」の大塚範一キャスター（６３）ら“めざましファミリー”が、当時食道がんの手術で入院中だった桑田に向け、同番組のテーマソングとなった桑田の楽曲「ＥＡＲＬＹ　ＩＮ　ＴＨＥ　ＭＯＲＮＩＮＧ」に合わせた体操でエールを送った場所だ。その大塚キャスターが昨年１１月から急性リンパ性白血病で闘病生活を続けている。桑田は「２年前はありがとうございました。われわれは大塚キャスター、あなたを待っています。早く帰ってきてね！！」と呼びかけた。