本日2度目の死を迎えた女戦士アキレス。
3度目となると、お約束の罰ゲーム。
メガロ・マニア
シャカ シャカ シャカ・・・・・・
ゲームマスター、星羅はポッキーの箱をマラカスのように振る。
「うふふふ、二度あることは、三度あるって言うわね! ケンちゃん!」
俺は星羅を睨みながら言う。
「三度目の正直とも言うけどな!」
星羅は、ケタケタ笑いながら話す。
「次にアキレスが倒れたら、受けてもらうわよ! 罰ゲームのポッキーを!」
チッ! 覚えていやがったか。
俺は返事をする。
「分かったよ・・・・・・。」
「うふふふ! グッドよ!」
次は絶対に負けられない!
だが、今回のゲームは前回よりはるかに不利だ。
地下100階のクレイジーな迷宮・・・・・・
これは、問題ない。
手元にマッピングした地図がある。
もう、迷う事はない。
問題は、最後の部屋にいるミノタウロス・・・・・・
ゴブリンと違い、生命力、パワー、スピード、全てが桁違い。
まあ、知能を除いては・・・・・・
おまけに、火力も段違い! ガトリング砲を持っている。
ダンジョンの中にいるんじゃ、奇襲も難しい。
仮に先制攻撃をとっても、銃弾1発では倒せないだろう。
反撃のバルカン砲でミンチにされちまう。
アレを使うしかないか?
いや・・・・・・
まだ早いな・・・・・・
どうする?
ダンジョンか・・・・・・
元の意味は、地下牢・・・・・・
俺は、星羅に尋ねる。
「星羅、女戦士アキレスが最後に見た部屋の様子を、もう1度教えてくれないか?」
星羅は答える。
「いいわよ。 正方形の部屋で、中央にはガトリングガンを持ったミノタウロス。 あと、部屋の奥には財宝の入った宝箱。」
「それ以外は?」
「何も無いわ。」
「ミノタウロスが持っているのは、ガトリングガンだけなのか?」
「ええ、そうだけど。 どうかしたの?」
「いや、なんでもない。」
なるほどね。
では、外堀も埋めておこう。
「なあ、星羅? 後で見せてくれないか?」
「ん? 何を?」
「その迷宮の地図だよ。 俺のために作ってくれたんだろう?」
「ええ、ケンちゃんのために徹夜で作ったの。 もちろん、いいわよ!」
星羅は快く返事をした。
勝ったな・・・・・・
俺は心の中でつぶやく。
これで、もうゲームマスター星羅は、できない。
迷宮の仕様を、変更する事はできない。
女戦士アキレス! 再びゲームの世界へ舞い降りる!
「じゃあ、さっそく道具屋に行こうか。」
俺の女戦士アキレスは、道具屋へ向かって静かに歩き出した。
その顔は、勝利を確信した笑みをうかべていた。
次回のケンちゃんはやってくれそうですね。
聡明なる読者の方々も、もう気付いたはずです。
星羅さんは完全なミスをしてしまいました。
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