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3度目の冒険

賭けるのはポッキー!

どうする? アキレス!
ガンパレード・マーチ
 俺の女戦士アキレスは、再び突撃する。

 挿絵(By みてみん)

 向かう先は、丘の上の廃墟と化した教会。

 待ちかまえるのは近代兵器で武装したゴブリンたち。

 教会の2階の窓からは、ゴブリンのスナイパー。

 挿絵(By みてみん)

 バレットM82、というスナイパーライフルで女戦士アキレスを狙撃する。

 だが、命中はしない。

 ここまでは、前回と同じとおり!

 問題は、この先・・・ 教会までの距離20メートル地点。

 星羅は俺に話す。

 「教会の入り口から、ゴブリンAが出てくるわ。 CZシーゼット75でアキレスを攻撃。」

 挿絵(By みてみん)

 チェコ製のハンドガンを持った、ゴブリンAが出現する!

 ここだッ!

 俺はゲームマスター、星羅に宣告する。

 「ちょっと待て! ゴブリンAより女戦士アキレスの敏捷度が高い! 先制攻撃はこちらがもらう!」

 星羅は、怪訝けげんな顔で話す。

 「何を言ってるの? ケンちゃん、ゴブリンAまでの距離は20メートルあるのよ。 女戦士アキレスの剣は届かないわよ。」

 俺は、冷静に反論する。

 「いや、届く! 女戦士アキレスはゴブリンAに剣を投げつけるッ! 投剣だッ!」

 「何を言ってるの?」

 俺は少し笑うと、ルールブックのページを開く。

 「このゲームでは、戦士は武器を投げつけて攻撃できるルールがある。」

 ふんッ! 星羅は鼻息を鳴らすと、俺に語る。

 「いいけど、判定値は高いわよ。」

 だが、ここに賭けるしかないッ!

 俺は2つの赤いダイスを左手に、握りしめ、叫びながら振るッ!

 「いけぇーッ!」

 ダイスの目は・・・・・・

 挿絵(By みてみん)

 6と6のゾロ目、つまりこれは自動的攻撃命中!

 女戦士アキレスの投げつけた剣は、見事にゴブリンAに突き刺さった!

 そして、ダメージ判定! ダイスをもう一度振る。

 「よし! ゴブリンAに11ポイントのダメージだ。」

 星羅は不機嫌な顔で答える。

 「ゴブリンAは死亡したわ・・・・・・。」

 まずは、1匹撃破。

 しかも、まだ無傷だ。

 あと、教会の中には、1階にゴブリンBとC、2階にはゴブリンDが最低でもいる訳だが。


 俺は星羅に尋ねる。

 「ここは、廃墟と化しているが、もともと教会だったんだろう?」

 「ええ、そうだけど。」

 「じゃあ、必要は無いな!」

 「何が?」

 「お祈りをする時間がさ。」

 「そうね。 さあ、中に早く入りなさい! ハリーく、ハリーく。」

 彼女はニタニタと笑う。

 1匹しとめたとはいえ、数の上ではゴブリンの方が有利だ。

 「その前に武器を拾わないとね。」

 俺は、素っ気なく答える。

 「そうね、女戦士アキレスの剣はゴブリンAに突き刺さったままだわ。」

 「違うよ! 拾うのは、剣じゃない!」

 「えッ!」

 ゲームマスター、星羅は少し戸惑いを見せる。

 「俺が拾うのは、CZシーゼット75。 ゴブリンAが持っていたやつだよ。」

 「ああッ!」

 星羅は驚きの声を上げる。

 「ケンちゃん、あなた・・・・・・ まさか?」

 「そうだよ、そのまさかだよ! ゴブリンに使えるんだ、当然人間にも撃てるはずだ。」

 俺の女戦士アキレスは右手にハンドガン、CZシーゼット75を装備する。

 「もちろん、うかつに教会の中には入らない! 慎重に行くぜッ!」


 教会の入り口の影から、女戦士アキレスは発砲する!

 挿絵(By みてみん)

 BANG! 乾いた銃声が鳴り響く! ロックンロールだ!

 ゴブリンBは倒れた。

 ゴブリンCが発砲するが、地の利はこちらが取っている。

 アキレスには命中しない。

 女戦士アキレスは、ゴブリンCに銃口を向ける!

 BANG! 再び、乾いた銃声が鳴り響く!

 ガン・パレード! デス・ペラード!

 ゴブリンCも地面に倒れてゆく。

 女戦士アキレスは、ついに教会の1階エリアを制圧した。


 「さてと、残りのゴブリンたちは2階かな。」

 アキレスは、ゴブリンBとCが所持していた、CZシーゼット75を拾う。

 弾薬の補給もオッケー!

 女戦士アキレスは、教会の2階の階段を慎重に上がっていく。

 あと、何匹のゴブリンちゃん達がいるのかな?


本当は知能が低い女戦士アキレス。

未知の銃を見て使えるかどうか、知能判定の必要があったのでは?

心理作戦もテーブルトークRPGの醍醐味です。
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