◇巨人7−5阪神
巨人が打ち合いを制して3連勝。3−5の5回無死二、三塁から平野の悪送球で2者がかえって同点とし、高橋由の犠飛で勝ち越した。7回には高橋由の適時打で加点した。2番手の高木京がプロ初勝利。阪神は今季3度目の5連敗。
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庭を掘れば白星が湧いてくる。“わが家”で強いのは高木竜だけではない。弱体化する虎を逆転で踏みつぶした巨人が、東京ドームで1引き分けをはさんで7連勝。これで本拠地では23勝6敗と貯金17の荒稼ぎだ。
「非常にツイてましたね。紙一重でしたが、ジャイアンツ、ツイてましたね」。原監督の声が弾む。杉内の乱調で一時は逆転を許しながら、5回に敵失などに乗じて再逆転。「タイガースも(足を絡めるなど)思い切った作戦をしてきた。それを受け止めて、ひっくり返したのは大きい」と両眼に力を込めた。
疲れの見えてきた先発陣に反比例するように、攻撃陣が調子を上げてきた。最近5試合で6点以上が4度。得点パターンも伏兵の1発、主力の犠飛、適時打とバラエティーに富んでいる。
大量点の軸になったのが6番・高橋由だ。この日の決勝犠飛とダメ押し適時打を含め、4試合連続打点。腰に爆弾を抱える生え抜き最年長のベテランでも「何とかしようと、必死になって打席に入っている」と目の前の結果を求めて歯を食いしばる。そんな頼りになる男が、中軸の後ろにいるのは何とも心強い。
輝きを取り戻しつつある天才打者の姿には、原監督も「あの打順で存在感を出してくれると(攻撃に)厚みが出る」と目を細めた。東京ドームでの連勝を伸ばして3連勝。本拠地でしっかりと白星を積み上げ、中日との2ゲーム差を守った。 (井上学)
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