梅雨期が到来しますが、梅雨期に限らず、車を運転する者、歩道を歩行する者にとって、自転車の傘さし運転は迷惑極まりない危険な行為です。
いまさら詳しく言うことでありませんが、傘の影響で安全確認が不十分になるばかりか、ふらついて転倒しやすくなりますし、ましてや雨が降っているから傘さし運転をするのですから、当然、路面は濡れていて滑りやすくなっています。(女性による真夏の日除けのための傘さし運転は路面乾燥)
自転車の傘さし運転は、法律、規則で禁止されていますが、携帯電話を使いながらの自転車運転と同様に罰則は、3か月以下の懲役または5万円以下の罰金です。
罰則のことを知らなくても、常識として、自転車の傘さし運転や二人乗り、並進などが禁止されていることを知っていながら、こうした違反はなくなりません。
何故?でしょうか。
○ 自転車だから危険性が少ないといった認識(危険性の程度の認識)
○ 警察が取締まらないから大丈夫(順法精神希薄と取締力の低下による法軽視風潮の増幅)
○ 皆がしているから(大衆心理)
等が傘さし運転のなくならない要因となっているように思います。
この解決策ですが、法律で禁止されていることを平然と行うことに麻痺した国民の感覚を改革しない限り問題解決にはなりません。
最近の事故例ですが、県内の某大学生の乗る自転車が横断歩道を歩行中の女性に衝突し、女性が死亡されるという悲しい自転車による交通事故が発生しました。
新聞報道によると、元大学生となっていることから、事故後、大学を退学?したのかも・・・・
刑事責任、民事責任とも重大で、重い刑罰と多額の補償で過失責任を償うことになりますが、事故を起こしてから、自転車の安全運転の重要性に気付き、裁判では元大学生の母親が証人として出廷し、遺族に可能な限りの補償、誠意を尽くす旨話しておられるとのこと。
また、事故をおこした学生が通学する大学は、自転車事故の損害賠償保険に加入することを義務付て、大学当局の対策を講じたと報道しています。
しかし、これは大学の責任転嫁と本質を見極めることのできない能力なさを示したもので、最も重要なことは、大学という最高学府において、学生に高度?の教育をする前に、人間として守るべき基本的な安全教育や常識、また人命の尊厳など倫理に関する教養のカリキュラムを増やすことではないでしょうか。
その後の、キャンパス周辺の実態は、自転車の二人乗り、信号無視、深夜俳諧など目に余るものがあるから、保険加入義務付は決して事故防止や法令順守の動機付けになってなく、あくまで事故発生後の対策ですから、大学当局の本質を見ることについて、次元に相当のひた気があるように思えてなりません。
「痛い目にあってから気付く」というのが、凡人である人間の本性であるかもしれません。
しかし、それでは遅すぎますから、重大な事故が起こる前に、事故を起こさないために、法律やルールを守り、安全行動をすることです。
また、先日、愛知県では、2人の若い女性が携帯電話をしながら自転車を運転したとして警察に検挙されていましたが、警察官の警告を無視して、運転を続け他の通行人に危険を及ぼしたとのこと。
残念ながら 警察も不祥事続きで権威がなくなり、警告を平然と無視する若年層が増大しています。
さて、本題にもどしますが、自転車の傘さし運転をなくするための解決方法を、いくつか提言します。
1 民間活力による取締力の強化
駐車違反の取り締まり同様に、自転車によるルール違反の取り締まり権限を民間に委託する。
限られた警察官数では、対応できない?らしいので取り締まり体制を強化し機能させる。
自転車運転の法律違反は軽微?警告を無視(従わない)すると悪質?
2 道路交通法改正など法律の整備
罰則を強化するなど、現行の法律で対応できないことを可能とする法律へと改正する。
どんな内容にするかは、国土交通省や警察庁のキャリアが聡明な頭脳を如何なく発揮すればよい。
3 すべての道路使用者が、お互いに注意しあうことのできる風土、環境の醸成
4 歩道と自転車道を分離した道路環境整備(駅周辺の自転車侵入禁止ゾーンの設定など)
以上、4項目を提言しますが、これを真剣に取り上げ、議論し、対策を実行に移し、そして究極の目的である交通事故の撲滅?は、半世紀先でも不可能かな・・・・・・・・・・・ 残念