お久しぶりですハルさんです
みなさんたくさんの感想ありがとうございました
未だ拙い作品ではありますが皆様の暇つぶしにでもなれば幸いです
2012年5月22日に一部修正
召喚の儀、そして
アルトリア・ペンドラゴンと少女は名乗った
その様な名には誰も聞き覚えがなかったし、少女の姿に見覚えのある者はいなかった
しかし不思議とこの少女が嘘をついているとは露にも思わず、むしろ真実であると全面的に肯定してしまいそうになる
この場にいる者が知る由もないが、少女には「カリスマ」というスキルがある
それには幾つか段階があるが、少女のランクはB。「人間の中では最高峰」とまで言わしめられる程であった
「………あ、あああああんたが、私の使い、魔………?」
そんな中で、最も困惑をはらみながらも口火を切ったのは召喚主たるルイズだ
「はい、マスター。私があなたのサーヴァント、セイバーです」
「そ、そう………えっと………」
困った、話題が続かない
セイバーなる自分と同い年程度であろう少女に気圧され、萎縮してしまっている。しかしそれを恥と思う者も笑い飛ばす者もこの場にはおらず、素直にそう思えた
「ええと、アルトリア殿」
名前を呼ばれたことに対し彼女はセイバーだと訂正する。
脈絡の無いその呼称に首を傾げるが、愛称か渾名の類かと思い直し訂正する
「ではセイバー殿。申し訳ありませんが、当学園の長オスマンが貴殿とお会いしたいとの事ですが、よろしいでしょうか」
その問いに数舜、考える素振りを見せた後、彼女の主たるルイズへと顔を向け「よろしいでしょうか、マスター」と確認を取る
いきなり話を振られた事にまた暫し困惑を露わにしたが、すぐに居住まいを正し「えぇ」と精一杯に震える声で返答した
「はいはい! これにて使い魔召喚の儀は終了とします。皆さんは各自の部屋へと戻り待機していてください!」
監督の教師にそう言われ、渋々ながらも生徒たちは「フライ」という浮遊の魔法にて学院へと帰還する
「飛行………やはり、ここは異世界なのでしょうか。シロウ………」
騎士王が静かに戸惑いを見せたが、それに気づいた者はなく。セイバーには主の後をただ付いていくことしか出来なかった
「オールドオスマン。私です、コルベールです」
「入りたまえ」
扉の奥から如何にもな老人の声が返り、セイバーは気を引き締め身構える
それが中々に魔力を含んだ声であったことから、オールドオスマンなる人物を猛者と勘ぐったに他ならない
コルベールが扉を開き先導する。その後ろをルイズ、続きセイバーが部屋へと入る。
ふと、セイバーは不審な魔力のパスのような物を察知した。それが彼女が持つ「直感」という、未来予知にも匹敵するスキルの恩恵かは定かではないが、とにかく何かを感じた
動き回る気配のする方へと気付かれぬように視線を逸らせば 、そこにいたのはネズミが一匹
すわ気の張り詰めすぎかと思ったが、そのネズミからは魔力を感じる。もしやメイガスの使役するという使い魔かと思い、足で軽く押さえつける
「ふぉっ、モートソグニル!?」
素っ頓狂な声を上げつつ、腰掛けていた椅子から立ち上がるオールドオスマンだろうと思われる老人。これは彼の使い魔だろうかと、ネズミを掴み上げる
「これは貴様の使い魔か、メイガス。一体どのような腹積もりだ。この私に対しいきなり使い魔を差し向けるなど、この場にて首を打たれても仕方のない所業だぞ」
それに触発されたのか、コルベールは杖を握り臨戦態勢に構え。ルイズはこの場にはいない母を思い出し顔を青くする
静かにプレッシャーを滲ませながら、老魔術師を見据える。その際に摘んでいたネズミを軽く握り締めると、苦しげな呻き声を上げる
「ーーー何か弁明があるならば、聞こう」
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。