自殺直前“死にます”とメール7月6日 18時34分
滋賀県大津市で中学2年生の男子生徒が自殺した問題で、男子生徒が自殺する直前、いじめていたとされる同級生らに「死にます」などとメールしたり、電話をしていたと、複数の生徒が学校のアンケートに答えていたことが分かりました。
この問題は去年10月、滋賀県大津市で中学2年生の男子生徒が自殺したもので、学校側が全校生徒を対象に行ったアンケートでは、男子生徒が同級生から自殺の練習をさせられていたという回答が複数寄せられていました。
アンケート結果について、大津市教育委員会は「事実かどうか確証が持てない」として公表していませんでしたが、男子生徒が自殺の直前、いじめていたとされる同級生らに「死にます」などとメールしたり、電話をしていたと、複数の生徒が学校のアンケートに答えていたことが分かりました。
具体的には、「自殺した生徒が『もうおれ死ぬわ』とメールすると、受け取った同級生が『死ねばいいや』と送り返していた」とか、「いじめていた人に『死にます』という内容のメールを送ったらしい」などの回答があったということです。
メールの内容について大津市教育委員会は、生徒の遺族にメールの送信履歴を確認してもらうなどの調査は行っていなかったということです。
男子生徒の自殺を巡っては、両親が大津市と同級生らに損害賠償を求める訴えを起こしていますが、市は「いじめが原因とは判断できない」と主張し、同級生側も「いじめではなく、遊びの範囲内だった」として、いずれも訴えを退けるよう求めています。
外部有識者による調査委員会設置へ
滋賀県大津市で中学2年生の男子生徒が自殺した問題で、大津市の越市長は、市の教育委員会の調査が不十分だったとして、外部の有識者による調査委員会を設け、改めて生徒への聞き取りなどをする方針を示しました。
この問題では、中学校がほかの生徒に行ったアンケートに「男子生徒が自殺の練習をさせられていた」といった記述が複数あったことが明らかになっています。
これについて大津市の越市長は、6日の記者会見で「事実であれば痛ましい話だ。生徒に聞けることがもっとあったはずだ」と述べ、教育委員会の調査が不十分だったことを認めました。
そのうえで、越市長は、大学教授や弁護士など、外部の有識者の調査委員会を設け、改めて生徒への聞き取りなどをする方針を示しました。
大津市は、亡くなった生徒の両親が訴えた裁判で、「男子生徒の自殺が、いじめが原因とは判断できない」と主張していますが、越市長は今後の調査結果によっては市の主張を変える可能性もあるとしています。
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