大津・中2自殺:市教委 調査を3週間で打ち切る
毎日新聞 2012年07月08日 01時25分
在校生アンケートには、自殺した生徒らが担任などに問題を訴えながら、教諭が「見て見ぬふりをしていた」とする複数の指摘がある。また学校側は昨年9月、自殺した生徒の家族から「息子の金遣いが荒い」と相談を2度受けていた。生徒は昨夏ごろ、口座から預金を数万円単位で引き出し始め、9月末までに12万円以上を下ろしていたという。
アンケートでは、全体の6割弱にあたる無記名回答を学校側が追跡調査で活用しなかったことも発覚。特に「自殺の練習をさせられていた」「『もう死ぬ』とメールして(加害者が)『死ねばいいや』と送り返していた」など、いじめと自殺の関連を示唆する回答も、伝聞を理由に加害者とされる同級生らに確認せず、昨年11月には調査を打ち切っていた。
さまざまな形で出ていたとみられるSOSのサイン。だが市教委も学校も「いじめは認識できていなかった」と繰り返し、自殺前にいじめ情報が生かされることはなかった。