宮内庁は7日、三笠宮崇仁(たかひと)さま(96)が同日夕から、持病の僧帽弁閉鎖不全による心機能低下が進行し、血圧の低下や尿量の減少もみられたため、現在集中治療室で昇圧剤などを用いて治療中だと発表した。
三笠宮さまは、長男の寛仁(ともひと)さまの葬儀に6月14日に参列した後、疲労の症状を訴え、翌15日、聖路加国際病院(東京都中央区)に入院していた。
記者会見した名川弘一・皇室医務主管によると、三笠宮さまは7日夕方から、心臓の弁が完全に閉じず、血液の半分が左心房に逆流する僧帽弁閉鎖不全の症状で心機能が低下し、昇圧剤などによる治療を受けているという。三笠宮さまはこれまでも同様の症状で同病院で治療を受けることがあり、今回が4回目の入院だった。今月2日に集中治療室に移っていた。また、胸に水がたまり、水を抜く処置をした。
三笠宮さまは、昭和天皇の末弟で皇族で最高齢。戦時中は大本営参謀などを務めた。
古代オリエント史の研究者として知られ、著書も多い。1984年に自伝「古代オリエント史と私」を出版し、東条首相暗殺未遂事件や南京総司令部勤務時代に見聞きした旧日本軍の残虐行為を描き論議を呼んだ。