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 あれから一週間以上経った。
 今のステータスを見てみよう。

 ***

 名前:ユグドラシル
 種族:樹海統べる群蟲王
 LV:20
 迷宮:静寂なる地下樹海

 称号:
 樹海統べる郡蟲王
 樹海の暇王…樹海の暇人の上位称号。一週間以上怠けている者に送られる
 森の遊び人…連続四十八時間以上遊び続けた者に送られる
 虫取り…あらゆる方法で様々な虫を捕獲した者に送られる
 蟹は美味なり…ユニーク甲殻系魔物を召喚可能にした
 不快な台所…ユニーク害虫系魔物を召喚可能にした

 能力:
 無限成長 魔物創造 迷宮創造 郡蟲の体
 魔毒精製…麻痺毒生成の上位能力。様々な種類の毒を精製できる
 魔呼び…一定範囲の魔物を自分の元に呼び寄せる

 召喚可能兵:
 鬼蟻 傭兵蟻 兵隊蟻
 軍人蟻…兵隊蟻の上位蟻系魔物
 人斬り飛蝗
 不意打ち飛蝗…奇襲特化飛蝗系魔物
 猪飛蝗…突進特化飛蝗系魔物
 飛蝗男…二足歩行戦士型飛蝗系魔物
 大蚯蚓
 双頭蚯蚓…異型蚯蚓系魔物
 豪蚊…蚊型機動特化害虫系魔物
 膿蛆…蝿型害虫系魔物の幼生
 堕天道
 砲台天道…遠距離攻撃型天道虫系魔物
 巨芋虫…蝶系魔物の幼生
 泉水蠆…蜻蛉系魔物の幼生
 民草
 独草…突進特化歩行型草系魔物
 葉刃草…切断特化草系魔物
 触蔓
 蔦蜥蜴…擬態型蔦系魔物
 蔦穴…罠型蔦系魔物
 噛付き瓜
 跳び付き瓜…食人型野菜系魔物
 踊る西瓜…回転野菜系魔物
 弾丸人参…突進特化野菜系魔物
 魔棘花
 浮花…浮遊型花系魔物
 襲茸…奇襲特化茸系魔物
 噴き掛け茸…毒胞子放出型茸系魔物
 森蟹…蟹型ユニーク甲殻系魔物
 木登り海老…海老型ユニーク甲殻系魔物
 倒木穴宿…ヤドカリ型ユニーク甲殻系魔物
 森の御器齧り…ゴキブリ型ユニーク害虫系魔物
 鼠蟲…擬態型ユニーク害虫系魔物

 環境:
 光苔 灯台茸 点滅茸 発光花 妖光花 地下草
 希少薬草 希少毒草 希少香草 地下茶葉 食用苔 珍味苔
 滑苔 粘苔 食用茸 珍味茸 大茸 毒茸
 果実樹 珍果樹 倒木 地下樹 普通の水源 生命の水源
 妖蛍 蚊柱 蟲の卵塊 種の小山 謎の肉塊

 ***

 暇王?遊び人?<不快な台所>?ユニーク?<謎の肉塊>?色々文句を言いたくなってきたぞ?俺ってそこまで酷いのか?
 特に<謎の肉塊>ってなんだよ。滅茶苦茶使いたくねぇんだけど、一体何者なんだよ・・・・・・。
 しかもなんかゴキブリ出せるようになったし。なんか嫌だ、これも使いたくない。
 大体なんでわざわざ蟹を出すんだよ。将来なにになるか不安だよ。
 ユニークの開放条件が知りたいところだ。
 なんか疲れた。
 それにしても結構レベル上がったな。
 毎日(嘘)頑張ってダンジョン経営したおかげかな。ダンジョン解放前にしては難易度が高いと思うんだけど。
 でもまだ地上には届かないみたいだ。何か条件があるんだろうか?
 草茶ではなく地下紅茶で喉を潤しながら暇つ、じゃなかったダンジョンの構想を練る。
 これでも結構すごいことになってるんだぞ?
 主であるはずの俺が一回迷ったし。

 「そろそろ外の連中を中に入れたいな」

 モミモミ。

 「・・・・・・!!(ピクピク)」

 ん?何をやっているかって?リーナに気持ちいい悪戯しているところだ。
 顔を赤く(?)して蕩けた表情をして震えている姿はなんともそそる。
 肌は人間と変わらない感触だし体温も何故かあるから触り心地も抜群だ。え?どこを触っているかって?リーナの巨乳だ(キリッ。
 あと耳や首筋を甘噛みしたり舐めたりする。美味しいお!

 「ぁ・・・・・・/////」

 ・・・・・・え?
 いま喘ぎ声が聞こえたよね?

 「リーナ、ステータスを開いてみろ」

 「?」

 「早く」

 ピコンッ、と音を立ててリーナの前にステータスが出てくる。

 ***

 名前:リーナ
 種族:薬草人
 LV:3

 称号:
 群蟲王の寵愛…樹海統べる群蟲王の寵愛を受けている者に送られる
 囁きの言霊…言葉を話すことが出来るようになる
 樹海の侍女…樹海統べる群れ蟲王の侍女を勤める者に送られる

 能力:
 森の歌声…美しい歌声で侵入者を魅了する
 傷薬体質…体液に傷薬の効果がある

 NEW <民草>から<薬草人>進化しました

 ***

 種族変わってたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
 まさかの進化!?早っ!

 「ユーグ、様・・・・・・」

 リーナが恐る恐る口を開く。
 次の瞬間―――

 「ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様ユーグ様!!!!」

 「グフッ!?」

 リーナは何度も様付けの愛称を呼びながら抱きついてきた。訂正、体当たりしてきた。
 よくそんなに名前を連呼して息が切れないな。えええっ!?ッて言いそうなくらい驚いたぞ?

 「ああっ!ようやくお名前をお呼びすることが出来ました!ようやくこれでユーグ様とお話しすることが出来ます!私の想いを言葉にすることが出来ます!生まれて間もない私ですが!ずっとユーグ様に私の声をお聞きになって欲しかったのです!」

 興奮しすぎだ。

 「ユーグ様!」

 「なんだ」

 「お慕いしております」

 リーナは俺の胸に抱きつきながら俺と目を合わせる。頬を赤く染めながら濡れた瞳で見上げながら―――

 「私にもっと愛を注いでください!」

 俺の唇を奪ってきた。つうか押し倒された・・・・・・。































 お告げより三週間後。とある国のとある町の近く荒地にて異変が起こった。
 見晴らしのいい荒野の真ん中に、わずか十秒間で天突く大樹が生えてきたのだ。
 根元には地下へと続く大穴、指導者たちはこれを<静寂なる地下樹海>の入り口と断定。
 次々と近くの町に冒険者や研究者たちが集まり始めた。
 さらにすぐに被害が出始めた。様々な蟲や植物の魔物が穴より這い出てきたのだ。
 特に大きな被害を出したのは無数の蟻の軍団。近くにあった村や森を一掃してしまったのだ。
 幸いなことは、魔物たちはあまり入り口から離れすぎないことだった。
 だが大きな収穫もあった。
 この見たこともない様々な魔物たちはアリの一匹ハエの一匹でも不思議な材質の体を持っている、まさに金になる虫だ。
 しかし樹海の奥はとても危険で、未だに入り口付近の調査しか進んでいない。
 今後の研究にも期待が掛かっており、樹海に赴く上級冒険者には国からわずかながら援助が出ているほどだ。

 PS:虫系魔物の甲殻を武器や防具の材料にするのが流行り始めている。





























 「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!ゴキブリだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」

 「「「ギギギィ♪(カサカサ)」」」

 「なんだかすごいことになってるな」

 「最下層まで聞こえてくる叫び声ってどういうことなんでしょう?」

 「それは俺のせいだ。恐怖(笑)に震える人間どもの姿と声を知りたくてな☆」

 「?ユーグ様、そんなわけのわからないことより私を可愛がるのに集中してください/////」

 「リーナはエッチだな♪」

 「エッチな娘は嫌いですか?」

 「そうでもないぞ?美味しくいただけるからな」

 「ユーグ様は見た目のいい女性なら誰でも美味しくいただきそうです」

 「ばれたか」

 「「「ミミズが!!ミミズが襲ってくるのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」

 「五月蝿いから切るか」

 「はい♪」

 プツンッ




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