北朝鮮不正輸出:容疑の社長、10年で50回物資送る
毎日新聞 2012年05月14日 15時00分(最終更新 05月14日 15時02分)
北朝鮮にタイルなどが不正輸出された事件で、外為法違反(無承認輸出)容疑で逮捕された名古屋市の貿易会社「ケージェイ」社長で在日朝鮮籍、成元弘明(本名・成光淳)容疑者(62)が過去10年程度の間に、衣服や家具などの物資を、約50回にわたり北朝鮮へ輸出した可能性があることが京都府警と警視庁などの合同捜査本部の調べで分かった。一部が不正輸出された疑いもあり、捜査本部は成元容疑者がかかわった輸出の全容解明を急ぐ。
捜査関係者によると、輸出されたとみられるのは飲食店向けの漆器類や店員の衣類、家具や照明器具など。日本政府は北朝鮮については06年11月以降、大量破壊兵器に転用される可能性のある物資やぜいたく品の輸出を禁止し、09年6月から輸出をすべて禁じた。捜査本部は成元容疑者の輸出も、一部が不正だった疑いがあるとみて輸出品目や時期などを調べる。