終わらぬ旅:’12世界子ども救援キャンペーン・パキスタンから/1(その1) ごみの山、煙るあす−−南部カラチ
毎日新聞 2012年05月28日 大阪朝刊
◇4000人、病と隣り合わせ
白煙の向こうに牛や犬とともに、ごみに群がる人々の姿が浮かび上がった。ごみの山は見渡す限り続き、煙が目や喉に突き刺さる。
パキスタン南部・カラチ郊外の「カチラ・クンディ」地区。数キロ四方に及ぶ集積場で、人々はトラックが吐き出したごみを野焼きし、カネになる金属やガラス片を探していた。水道、電気、トイレもない地区は、ごみを生活の糧にする約4000人が暮らし、一つの町と化していた。
当局が居住を認めていないため、住民に福祉の手は届かない。山でごみ拾いを手伝う子どもたちは約2000人。うち学校に通うのは約300人に過ぎない。裸足の子が多く、破傷風や狂犬病と隣り合わせの毎日だ。