- コラボ回保存3
- 神室町。
夜は金や女、暴力をネオンが彩る繁華街は、昼間はそれなりに落ち着いたように思われる娯楽の町である。
様々な思いが渦巻くこの町で、今日も事件がまた一つ...。
ーICHIKA SIDEー
今日は神室町ので行われるイベントの前座で、中学時代のギターテクを見込まれオファーが来た為神室町へやってきた。さっきリハーサルが終わったから少しぶらついていいということでブラブラしてる。
「...ん?」
妙な感じがする...、なんつーか、こう、どっかが微妙に歪んでるような感じが...。場所的には、ピンク通りの裏路地か?大した害はねえだろうけど、一応見ておくか。
「...刺激は結構だが、面倒事だけは勘弁だぜ?」
ーSIDE OUTー
ーMINATO SIDEー
...あるぇー?ここどこだー?さっきまで買い物に行こうと着替えて、ドアを開けたら...あれー?(汗)
『マスター、位置情報を検索しましたが、私にインプットされている地図上にこのような場所は存在し、ません』
「えっと...つまりどういうこと?」
『非常に稀有なケースとしての判断ですが、世界の壁を無意識に超えたと考えられます』
...もしかして、篠ノ乃が言っていた平行世界ってやつなのか?
『その可能性が非常に高いです。ひとまずこの場所からの移動を推奨します』
「そ、そうだね。何か路地裏っぽいし」
こう言う所に居ると、絶対碌な目に合わないもんね。
「お、カワイコちゃんはっけーん」
「お前あんなのが趣味かよ?でもまあ、上玉だな」
ほらもー(泣)
『(敵性反応を確認、いつでも行けます)』
「(ちょ!ダメだって!一般人なんだから!)」
『(ですがマスター!)』
「おいおいどうしたよ?」
「ちっちぇえけど上玉も上玉、ちょっと遊ばねえ(・・・・)?」
「さんせ~い」
増えた!?うわわわわわわわわ...10人は居るよ...。無天流も極力使いたくないし...。
「なあ、嬢ちゃん?一緒に遊ぼうぜ~?」
「楽しいとこ知ってるから、俺ら」
「い、急いでるんで!!」
「つれないこと言うなよ」
腕掴まれた!
「は、放して!」
「ほらほら一緒に行こうぜ~?」
『(...耐久値の限界です。強制排除します!)』
「(だからダメだって~!!)」
こうなったら、気は進まないけど無天流で———————————
「おい」
「ああん?(バギャッ!)ぐえっ!?」
突然、僕の腕を掴んでたチンピラが吹っ飛んだ。ていうか今の声...。
「一夏君...?」
ーSIDE OUTー
ーICHIKA SIDEー
「さて、この辺だな」
薄明の解析によれば、微弱ながら境界の歪みが検出されたとか。それよりも一応見ておくか...。
「ん?何だ」
何か揉めてるみてえだな、ちょうど反応があった場所だ。面倒事は嫌いなんだがな...、仕方ねえか。
路地裏に足を向けると、チンピラどもが10人でガキを1人囲んでた。...ったく、しゃあねえな。
「おい」
「ああん?(バギャッ!)ぐえっ!?」
ガキの腕掴んでたバカの顔面を右ストレートで殴り飛ばす。壁まで吹っ飛んで立ち上がる気配はない。
「一夏君...?」
ガキがなんか俺の名前を知ってるのは今は置いといて、残りのバカも片付けるか。
「んだテメェ!」
「ウゼェんだよ、男が寄ってたかってこんなガキ1人によぉ?」
「いきがってんじゃねえぞボケェ!」
「かかってこいや...ビビってんのか?」
「野郎!!ぶっ殺す!!」
はぁ...やれやれだぜ!!
飛びかかって来たアホを左のハイキックで頭を蹴り飛ばす。錐揉みしながら飛んでくアホを無視しつつ、正面の2人の顔面を左足で蹴りぬく。ついでに後ろを取って油断してるマヌケの鼻っ面にソバットをぶち込んで残りは5人になった訳だ。
「ポッケから手ぇ出すまでもねえな」
「な、何だこいつ!?」
「化けモンか!?」
「グダグダぬかしてねえでさっさと来い、テメェらなんざ左足だけ(・・・・)で十分だ」
マジで、今まで左足オンリー。
「な、舐めやがってぇ...」
「死ねコラァァァァ!!」
学習しねえなこいつら。先頭のバカの顔面を左飛び膝で破壊、殴りかかってくる2人目を屈んで躱して3人目に蹴りアッパー。4人目はそのまま踵落としで地面に沈め、5人目は本気でアホなのか突っ込んで来たのでサマーソルトで顎をカチ上げる。ラス1は後ろから突っ込んで来たところを左足を軸に回転し、躱す。そのまま膝の後ろを蹴りぬいて跪かせ、ライオットスタンプで頭を壁と足でサンドイッチして終わり。
「暇つぶしにもなりゃしねえ...」
おっと、そうだった。
「ガキのくせにこんなとこうろついてんじゃねえぞ。さっさと帰って牛乳でも飲んでな」
全力で腹を殴られた。全然痛くないけど。
「~~~~~~~~~~~っ!!~~~~~~っ!!」
殴った本人の方が痛そうだし。何なんだ一体?
ーSIDE OUTー
ーMINATO SIDEー
「...(ブスッ)」
「...サーセンした」
こっち(・・・)の一夏君に子ども扱いされて、コノヤロー!と殴ってみたらカッチカチで手を痛めてしまった。
『(ですが、マスター。こちら(・・・)に来てから少々好戦的になられています)』
「(うん、どうしてかなぁ?不良の時は何とか抑えられたけど)」
でもね、でもね、あそこまで言う必要ないと思うんだ!
「悪かったって...」
「ふんだ...(パクパク)」
だからって、こんなパフェなんかでごまかされないんだからね!
『(とか言いながら美味しそうにパフェを頬張るマスター...記録完了です)』
「(? 何か言った?)」
『(いえ、何も)』
「...とりあえず、アンタは平行世界の人間で、千冬姉や束さんの同僚で、2人目の【男性の】IS乗りって訳か」
「あれ?僕男って言ったっけ?」
「こっち(・・・)はそっちの俺(・・・・・)と違って、いろいろ叩き込まれてんだ。性別くらい見分けられる。ひよこの選別よりは楽なんだよ。で?それがアンタのISか?」
「あ、うん。これが僕のISの【布都御魂】。“たま”って呼んでるんだ」
『初めまして。“たま”です。以後お見知りおきを』
一瞬、一夏君の目が驚きで見開かれたけど、すっと鋭くなる。
「管制用AIか?ここまで高度に会話できるモノは初めて見たが...」
そう言ってブツブツと考察を始めた一夏君。
「(どうしたんだろう?)」
『(私の存在を熟考しているようです)』
ふ~ん。あ、パフェ食べ終わっちゃった...。
「...まあ、俺が考えても仕方がねえな。ともかく、湊さんにたまだな?俺は【イチカ=B=織斑】だ。こっちこそよろしく頼むぜ」
...あれ?ミドルネームなんてあったんだ。
『(これも平行世界が故、かと)』
「(そうだね、さっきもすごい喧嘩慣れしてたし)うん、宜しくね」
~~~~♪~~~~~♪(BGM 爪爪爪)
「あ、悪い。俺の端末だ(ピッ)もしもし?」
こ、こっちの一夏君は随分激しい曲が好きなんだね(汗)
「はあ!?盛り上げんのにボーカル連れて来いだあ!?あと20分で手配できる訳ねーだろ!!...おう...テキトーにカラオケ上手そうなやつひっかけて来い?ちょっとま...おい!!...チッ!!切りやがった...」
「どうしたの?」
「ああ...これから神室町ヒルズで、イベントの前座で軽いバンド演奏があるんだけどよ...主催者側から盛り上げんのにボーカル連れて来いって言われてよ」
楽器できるんだ!
「そんな都合のいいやつが...!!」
...?
「湊さん」
嫌な予感が...。
「歌得意ですか?」
ーSIDE OUTー
ーICHIKA SIDEー
「おう、イチカ!ボーカルは見つかったのか!?」
「なんとかな、突然何言いだすかと思ったら無茶させやがって...」
今回の前座バンドに呼ばれたドラム担当のやつに愚痴る。
「で、大丈夫なんだろうな?」
「アンタが呼べっつったんだろうがアンタが...いま曲覚えてもらってる。メイクアップは終わってるから安心してくれ」
流石、向こう(・・・)で演劇をやってただけあって歌は問題なかった。歌う3曲もほぼ完ぺきに歌えてたからな。
ただ、な...。
「そろそろ俺たちも着替えてスタンバるぞ」
「ういっす」
俺の衣装は袴に上半身裸で晒しを腹に巻くだけだ。問題は湊さんなんだ。
...行くしかないか。
うわ、何人来てんだ?たかが前座で。この後のメインの前に集まりすぎじゃね?2階どころか3階からも見てんじゃねえか。
「音響OKです!」
さて、湊さんなんだが、その姿を先に説明しておこう。
髪型はそのままだが、銀色の簪を挿し、衣装は黒を基調とした桜柄の振袖、ただし、膝上20cmとミニ丈だ。帯は淡い桜色。黒のニーハイに、紅い鼻緒の漆塗りの下駄を履いている。
パッと見じゃ和装風の衣装を着た美少女なんだが、湊さんは男である。
「うう、なんでこんな目に...(////////////)」
『...REC』
「すんません、まさかこんな事になるとは思わなかったんで...」
全部あのヘアメイク担当者が悪い。
「まあ、思いっきり歌ってください。後でこれ焼いたDVDが配られますんで」
「要らないよ!?」
「(アナウンス)それでは、前座となりますが、本日限りの野生のプロバンドのライブをお楽しみください」
いよいよだ。
1曲目はTЁЯRAの『華爛漫~Flowers~』からだ。ロック好きの俺でもすんなり聴けるのはアップテンポだからだろうな。それに琴とかの和楽器がいいアクセントになっている。まあ、聴いたほうが早い。
しかし上手いな湊さん。普通こんな盛り上がんねえぞトーシロのバンドだと。
大盛り上がりで2曲目。
同じくTЁЯRAで『鏡花水月楼』。かなり激しい曲調で盛り上がれる曲だと俺は思ってる。歌詞も好きだ。何故カラオケに無いのだろうか?
つーか本職歌手だったのか?普通に上手すぎるんだが。何者だよ湊さん...。
ラストは紅色リトマスの『凛として咲く花の如く』。結構知ってるやつは多いんじゃね?と思う曲。撫子ロックなんて言われてるこの曲はお気に入りである。音ゲープレイで外すことがない曲だからな。
つーかもう湊さんノリッノリじゃねえか。ウインクまでして。まあ、楽しんでいるならいいんだけどよ。
さて、この鳴りやまぬアンコールはどうする?
「湊さん、何か持ちネタあります?」
「そ、そう言われても...」
『この曲ならよくお聴きになられてますが?』
「...よし、弾けるな」
というわけでアンコールは『STRAIGHT JET』で無事締めた。
「お疲れさんした。これ今日のギャラです」
「ええっ!?い、要らないよ!!貰えないよ!!」
「湊さんのおかげで大成功だったんです。これは正当な報酬です」
「あうあうあうあう...」
平行世界じゃなければバンドに誘うんだが、どっちにしろ音が合わねえだろうからな。
「それにそ、ろそろ束さんが転移の準備を終えた頃ですから」
「...どこに?」
「湊さんの世界です。湊さんの通ってきた道は逆探できたみたいなんで、さっき通信がありました」
「どこにいっても篠ノ乃は篠ノ乃みたいだね。安心したよ」
「本当ならガチで殺しあうレベルの戦闘でエネルギーを得るんですけどね」
「怖いよ!!」
そうは言ってもな...ちょっともったいねえかな?
「あ、透けてきた...これが転移なんだ...」
「じゃあ、向こう(・・・)の俺にも宜しく言っといてください」
「あ、うん!またね!」
『さよならです』
「ああ、今度会ったら殺り会おうぜ」
「それはないからああああああああああああああああ!!!」
あ、転移した。
でもまあ、頑張ってください。さっきたまがライブ映像をインストールしてましたから(汗)
「ま、たまにはいいか。こんなのもよ」
さーって、帰ってメシだメシ。ギャラも入ったし何か食ってくかねー?お土産も買ってくかなー?酒は買えねーけど。
湊さんのギャラ20万入ってたんだっけ?
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2012年 07月07日 (土) 13時08分
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