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プロボクシングWBC世界スーパーバンタム級名誉王者・西岡利晃(35)=帝拳=が4日(日本時間5日)、メキシコ市にあるWBC本部で行われた名誉王座の授与式に出席した。世界4階級制覇のWBO王者のノニト・ドネア(29)=フィリピン=との対戦を熱望しているが、実現しなかった場合はWBC世界同級正規王者のアブネル・マレス(26)=メキシコ=との王座統一戦を行う見通しになった。
西岡の次戦のターゲットが絞られた。授与式に同席したWBCのホセ・スライマン会長(81)は西岡が熱望しているドネアとの団体統一戦の実現を歓迎しつつ、ドネアが7月7日の試合後から90日以内に西岡との対戦を受けない場合は「WBCは指名試合として正規王者マレスに対し、西岡との対戦を義務づける」と明言。これでドネアとマレスの二択となった。
西岡はドネアが7日(同8日)に米カリフォルニアでIBF王者ジェフリー・マセブラ(33)=南アフリカ=と行う2団体王座統一戦を観戦し、試合後に直談判する。
昨年10月の米ラスベガスでの7度目の防衛戦後から「軽量級のスター」のドネアとの対戦を望んできた。だが、交渉は滞り、3月には名誉王者に認定されたことで次戦の相手が決まらず、中ぶらりんの状態になっていた。
ドネアが7日の試合で敗れたり、交渉決裂の“不測”の事態になった場合でも、スライマン会長の方針で、西岡は正規王者マレスとの王座統一戦に臨めることになった。勝てば正規王者の立場を“奪還”できる。また、ドネア戦が成立した場合、西岡は正規王座とは別のWBCダイヤモンド王座をかけて戦う見通しだ。
マレスは25戦無敗のホープで前IBF世界バンタム級王者。4月に空位になったWBC世界スーパーバンタム級正規王座の決定戦を制し、2階級制覇に成功した強豪だ。
視界が開けてきた西岡は「ドネアが年内に対戦してくれることを信じている」と現地メディアを通じて猛アピール。「俺はずっとスーパーバンタム級で戦う」と強調し、“ドネア愛”をにじませた。
◆WBCダイヤモンド王座と正規王座 功績を残した王者がマッチメークの都合で長期間、防衛戦ができない場合、名誉王者に認定される。名誉王者がタイトル戦を行う際は正規王座とは別のダイヤモンド王座をかけることになる。現在、全17階級のうち、ダイヤモンド王者はミドル級のセルヒオ・マルティネス(アルゼンチン)。WBCの対戦指令で9月に米ラスベガスで正規王者のフリオ・セザール・チャベス・ジュニア(メキシコ)と王座統一戦を行う。また、正規王者が名誉王者に認定されると連続防衛記録は途切れる。
(2012年7月6日10時49分 スポーツ報知)