慎太郎知事、ロンドンで北島観戦だ！「東京」招致へ五輪視察

２０２０年東京五輪招致へ「開催都市選定に向けて集う会」で乾杯のあいさつを行うソフトバンク・王貞治会長

　東京都の石原慎太郎知事（７９）が２４日から８月７日までロンドン五輪を現地で視察することが６日、決定した。東京都は２０２０年の五輪招致を目指しており、国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）関係者へのプロモーションを行うほか、現地での日本選手団の試合観戦や激励をするという。石原氏が、なでしこジャパンや男子サッカー代表、あるいは競泳で３連覇を目指す東京都民・北島康介らを試合会場で応援する可能性が高くなってきた。
なでしこも　この日発表された石原氏のロンドンでの日程は、２６日、２８～２９日、３１～８月３日の７日間が面会や視察とされている。それ以外の日程は開会式出席やロンドン市長主催のレセプションなどが組み込まれている。

　石原氏は競技会場を視察するほかＩＯＣ関係者らと面会し、２０２０年の夏季五輪招致への支持を呼びかける予定。現地で活躍する日本選手団への激励や試合観戦も予定しており、石原氏は「（東京五輪への）招致の支持を訴え、代表選手を応援して来ます」と話した。

　都では日程の詳細は未定としているが、石原氏から要望が出た場合、検討するという。視察活動などはロンドン市内が中心。となると、観戦の最有力候補は、北島康介の決勝だ。平泳ぎ１００メートルは７月２９日、２００メートルは８月１日と日程的にもピッタリ。石原氏は０４年のアテネ五輪に出場する北島に、金メダルを獲得したら「焼き肉を２年分おごる」と約束。公選法（有権者への寄付）に抵触するため、代わりに特別賞を贈ったこともあった。

　次いで有力な候補は「なでしこジャパン」だ。石原氏は湘南高、一橋大時代はサッカー部に所属するなど大のサッカー好き。１１年７月になでしこジャパンが女子Ｗ杯で優勝した際は、銀座での凱旋パレードを訴えるほどだった。石原氏の日程や距離を考慮した場合、ロンドンから車で約２時間のコベントリーで行われる７月２８日のスウェーデン戦が最適となる。

　男子なら、同じくコベントリーでの８月１日のホンジュラス戦が候補。「野球は興味ないんだよ」が口癖だが、サッカーについての質問は笑顔で答えることが多い石原氏。かつて、駒沢オリンピック公園総合運動場で会見した際はスパイクを履き、報道陣にドリブルやパスを披露したこともある。

　９９年４月の都知事就任から４期目となる石原氏は、２０００年シドニー五輪、０４年のアテネ五輪ではいずれも現地入りせず。０８年の北京五輪は招致活動の一環で開会式に出席しているが、競技の観戦はしていない。

　都知事としては五輪競技初観戦。招致への追い風にしたいところだ。

　◆王さん結束呼び掛け　〇…２０２０年の夏季五輪招致を目指す招致委員会は６日、都庁で競技団体関係者、国会議員、スポンサーなど約４００人を招き「集う会」を開いた。招致委の評議会メンバーでプロ野球・ソフトバンクの王貞治球団会長は「東京で五輪が開催されれば、みなさんはきっと喜んでくれる。力を合わせて頑張りましょう」と結束を呼びかけた。年明けに立候補都市のリポートを提出、ＩＯＣによる視察などを経て、来年９月７日のＩＯＣ総会（アルゼンチン・ブエノスアイレス）で開催都市が正式決定する。

（2012年7月7日06時03分スポーツ報知）