今では笑いぐさの「民主党CM」
2012年07月06日 18時00分
小沢グループの離党届提出で、分裂した民主党が以前に制作した政党CMが永田町で話題になっている。2006年に放送されたCMに登場するのは、当時代表だった小沢一郎氏(70)、代表代行の菅直人氏(65)、幹事長の鳩山由紀夫氏(65)の3人組だ。
「国民の暮らしは、嵐の真っただ中」のナレーションの中、3人が大海原で船を操るシーンから始まる。すると突風が吹きつけ、かじを取っていた小沢氏が、甲板に叩きつけられる大ピンチに陥る。万事休すかと思いきや鳩山氏と菅氏が救出すると、嵐もやみ、青空がのぞくという内容だ。
トロイカ体制と呼ばれ、手を取り合っていた3人だが、今回の騒動では見る影もなかった。菅氏は「小沢氏の呪縛から離れろ」と決別表明すれば、鳩山氏は増税反対も離党は拒否する相変わらずの不明瞭な立ち位置に終始した。実は消費税採決前にこのCMが掘り起こされ、党の再団結を呼びかける動きもあったが、お笑い草もいいところだった。
自民党関係者は「もともと民主党の船は底に穴が空き、難破するのは明白だった。小沢氏は沈む前に逃げ出しただけで、どうせ救命ボートも泥船ですから同じ運命。なんなら民主党は『乗組員が減って、軽くなったから大丈夫』と続きのCMでも作ればいい」と皮肉った。
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