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■ 撮影:彩紋洋実 ■ 三和出版・1986年、87年、88年発行 「神話少女」の栗山千明ちゃんが“Ice Doll”系のニンフェットだとするならば、この写真集の倉橋のぞみちゃんは、もっと体温を感じさせるニンフェットだろう。「14歳」では学校の教室や体育館の跳び箱など、日常的な背景も使われていて、手を伸ばせばその柔らかな肌の温もりが感じられそうだ。教室の窓にもたれかかっているセーラー服の少女。むき出しにされた小さなお尻が可愛いくて、そして刺激的だ。撮影の時の実際の年齢はもっと低かったという(それぞれの写真集の年齢よりも2歳くらい下らしい。つまり、のぞみちゃんが11歳から13歳までの写真集ということになる)。そういえば「13歳」ののぞみちゃんは胸がまったくないなあ。「15歳」でやっと膨らみかけた小さな胸になる。本当に理想的な胸だ。これから成長していく潜在的なエネルギーと可能性を秘めた身体。これが、私が(私たちが?)少女に惹かれる要因の一つだろう。大きく育ってしまった胸では、悲しいかな、萌えないのだ。 「13 歳」 この写真集(13歳・14歳・15歳の3冊)は、現在なかなか手に入らない。私の手元にもない(ただ、「神話少女」と同じように、全てのページのスキャン画像を持っているけれど)。もし本物を手に入れようと思ったら「神話少女」並みの出費が必要だろう……そして、今となっては、このレベルの写真集を出したら、間違いなく発禁処分、マスコミ大騒ぎ、店頭回収、社長逮捕、闇ルート繁盛、ということになるだろうなあ(涙)。 しかし、この写真集はヌード写真がたくさんあることで少女愛好者の欲情を刺激するのも確かだけれど、それ以上に、倉橋のぞみという少女が持っている魅力が光っている。彼女の笑顔には、見る者全ての心を優しく溶かしてしまうような不思議な魅力があるのだ。無邪気さ、暖かさ、おおらかさ……もともと少女たちはみんな、こういう特質を持っていたのではないだろうか。そう思わせてしまうような笑顔だ。 もちろん、少女の魅力を引き出すカメラマンの才能もある。女性カメラマンの彩紋洋実さんは、のぞみちゃんの魅力をしっかりと掴んでいたんだと思う。一説によると、のぞみちゃんの裸を撮る時には、自分も裸になったという。一緒に服を脱ぐことによって、少女もリラックスできる。少女のヌード写真というと表情が硬くこわばってしまっているものが多い中、のぞみちゃんの表情が活き活きとしているのは、こういう所にも理由があるのかも知れない。 「14 歳」 15歳の時にのぞみちゃんはベルギーへ留学しているが、その時、彩紋洋実さんも同行している。もう家族のような、姉のような存在だったのだろう。彩紋洋実さんはのぞみちゃんに何を見ていたのだろう? あの写真集から感じられることは、彼女自身の理想とする少女像を、のぞみちゃんの中に見い出そうとしていたのかも知れないということだ……のぞみちゃんの表情や身体を通して感じられる少女の純粋な「たましい」を写し撮ろうとしていた。 それは、のぞみちゃんに重ね合わされた彩紋さん自身の少女時代の「たましい」、夕焼けのように懐かしいノスタルジーでもあった。そんな気がする。 「15 歳」 <注> 倉橋のぞみちゃん関連では、KINGさんが主催しているファンサイト『KING THE Nozomi Kurahashi』 を一度訪れて欲しい。このサイトの掲示板には彩紋洋実さんご本人が書き込みをしたこともあるくらいで、「このサイトを知らずしてのぞみ殿を語るなかれ」と言いたい。今回のコンテンツの作成にあたっても、いろいろと参考にさせていただいた。感謝します。 |
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