2012年7月6日
大津市立中学2年の男子生徒(当時13)が昨年10月に自殺した問題で、同じ学年だった複数の生徒が、教師がいじめたとされる生徒の暴力行為を見ても、「あんまりやんなよ」と言いながら、ほとんど止めようとしなかった、という趣旨の証言を生徒の家族にしていたことがわかった。
生徒らは昨年12月、家族に直接証言した。それによると、担任教師の名前を挙げ、いじめたとされる生徒2人が亡くなった生徒に暴力をふるっているのに、「隣にいたが止めなかった。笑ってた。『やりすぎんなよ』って」と話した。ほかの生徒も同様の証言をし、「周りにほかの教師もいた」と話す生徒もいた。
生徒の両親が市と3人の同級生らを相手取った訴訟では、こうした教師らの一連の行為について、原告・被告双方が異なる主張をしている。原告側は訴状で担任教師が「プロレス技を仕掛けられ、半泣きになっている生徒を見かけ、『あまりやりすぎるなよ』と声をかけた」と指摘し、「いじめを何度も目撃しながら、漫然と見逃してきた」と主張。市は答弁書で、教師が「あまりやりすぎるなよ」と声をかけた部分を認め、行為をやめさせる趣旨だと主張している。