練習で指示を出すストイコビッチ監督=トヨタスポーツセンターで
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名古屋グランパスのドラガン・ストイコビッチ監督(47)が5日、選手たちにロングボールに頼らずショートパスをつないで攻撃するよう“大号令”を発した。この日の練習前、愛知県豊田市内クラブハウスで30分間ものミーティングを行い、ボールをつないでゴールまで行く道筋を細かく説明。ロングボールに頼った攻撃が功を奏さなかった6月30日の横浜M戦を受け、昨季王者・柏との一戦を前に戦術を意識付けた。
2試合連続ドローを受け、ピクシー監督が動いた。横浜M戦では栗原・中沢という新旧日本代表DFらにロングボールがはね返され続け、シュート数は今季最少タイの5本だけ。ケネディの高さと永井、金崎の突破力に頼った単発のカウンター攻撃は後半38分の得点シーン以外はほとんど機能せず、美しく攻撃的なモダンフットボールを掲げる指揮官が納得できるものではなかった。
選手の話を総合すると、約30分間のミーティングでは横浜M戦の映像を見せ、「ここは大きくけらずにつなげるぞ」と具体的な解説を加えながら、ロングボールに頼らないDFラインからのビルドアップ方法を確認したという。MF田口は「意識すれば変わると思います。ぼくはとにかくミスをしないこと」と効果を強調。MF藤本も「中盤3人でよくコミュニケーションをとって、良くなるようにやっていきたい」と前を向いた。
ピクシー監督は「この2試合に勝つか負けるかで、今シーズン上に行けるかどうかが決まる」とゲキも飛ばしたという。リーグ戦はここ7戦6勝1分けと強さを取り戻した昨季王者・柏、そして首位・仙台と続く7月決戦。浮沈をかけ、つないでつないでゴールを奪う。 (宮崎厚志)
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