今年に入り、家計向け融資の伸びが鈍化する一方で、自営業者向けの融資が大幅に増えていることが、金融監督院の集計で5日までに分かった。
それによると、銀行による今年1-5月の自営業者向け融資残高は、6兆3000億ウォン(約4420億円)増え、164兆8000億ウォン(約11兆5700億円)に達した。1-5月の自営業者向け融資の伸びが2010年には1兆7000億ウォン(約1190億円)、11年には3兆6000億ウォン(約2530億円)だったのに比べると、今年の伸びが目立つ。自営業者向けの融資残高は、昨年末に比べ4%増え、同じ期間の家計向け融資の伸び(0.2%)を大きく上回った。
自営業者向けの融資が急増したのは、ベビーブーム世代が定年を迎え、起業したことが最大の要因だ。また、不動産景気の低迷、金融当局の家計向け融資抑制を受け、住宅ローンを増やすことが難しくなった銀行が、自営業者向け融資に力を入れていることも一因と言える。
しかし、景気低迷の影響で、自営業者向け融資の延滞率は年初から上昇を続けている。2009年から11年まで0.8%台だった延滞率は、今年1月に1%を超え、5月には1.17%まで上昇した。