市町村の温暖化対策を側面から支援 ~県が県内全市町村の温室効果ガス排出量の推計をしました~
課所名: 温暖化対策課
担当名: 総務・企画調整担当
担当者名: 鶴見、岩本
内線電話番号:3037
直通電話番号: 048-830-3037
Email: a3030-11@pref.saitama.lg.jp
○ 温室効果ガス排出量を把握することにより、地域の排出実態を知ることは、効率的な温暖化対策を推進する上で重要なことから、このたび県では各市町村別に温室効果ガス排出量を推計しました。
○ 市町村の温室効果ガス排出量は、温暖化対策を進める上で基礎となる数値であるものの、推計するために大変な労力がかかるため多くの市町村で毎年把握されていません。
○ 今後、この推計結果を活用し、市町村における地球温暖化対策実行計画(区域施策編)の策定を促進していきます。
●推計結果の概要
1 算出方法
(1)対象
京都議定書における排出量削減対象である、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、ハイドロフルオロカーボン、パーフルオロカーボン、六フッ化硫黄の6種類
(2)算出年度
1990(平成2)年、2000(平成12)年、2005(平成17)年、2009(平成21)年の4時点
(3)算出方法
環境省「地球温暖化対策地方公共団体実行計画(区域施策編)策定マニュアル」に記載されている方法を参考として推計
2 温室効果ガス全体の排出量(2009年)
人口、面積の違いが大きいため、単純な比較はできませんが、市町村間の数値をみると次のとおりです。(全体は別紙[PDFファイル/207KB]を参照)
(1)排出量の多い市町村(単位:千t-CO2)
さいたま市(5093.0)、川口市(2483.5)、熊谷市(2470.9)
(2)排出量の少ない市町村(単位:千t-CO2)
東秩父村(17.7)、長瀞町(41.5)、越生町(61.5)
3 二酸化炭素排出量の対比(1990年、2009年)
温室効果ガスの9割以上を占める二酸化炭素で、1990年と2009年を比較したところ、次のとおりでした。
(1)減少割合が大きい市町村
秩父市(▲45.0%)、東秩父村(▲32.9%)、熊谷市(▲28.6%)
(2)増加割合が大きい市町村
滑川町(+91.8%)、嵐山町(+90.5%)、ときがわ町(+84.1%)
4 二酸化炭素の主要部門別の傾向(2009年)
産業、家庭、業務、運輸、廃棄物の5部門別に二酸化炭素の排出割合を比較したところ次のとおりでした。
(1)産業部門
(1) 排出量の多い市町村(単位:千t-CO2)
熊谷市(871.9)、さいたま市(587.7)、川口市(584.1)
(2) 排出割合が大きい市町村
神川町(69.9%)、吉見町(60.3%)、八潮市(59.1%)
(3) 排出量の少ない市町村(単位:千t-CO2)
東秩父村(4.2)、長瀞町(8.6)、越生町(15.5)
(4) 排出割合が小さい市町村
富士見市(9.8%)、さいたま市(12.1%)、北本市(13.2%)
(2)家庭部門
(1) 排出量の多い市町村(単位:千t-CO2)
さいたま市(1377.8)、川口市(654.8)、所沢市(384.3)
(2) 排出割合が大きい市町村
富士見市(35.9%)、志木市(33.0%)、所沢市(30.8%)
(3) 排出量の少ない市町村(単位:千t-CO2)
東秩父村(3.1)、長瀞町(8.1)、横瀬町(9.1)
(4) 排出割合が小さい市町村
横瀬町(0.9%)、日高市(6.4%)、神川町(6.9%)
(3)業務部門
(1) 排出量の多い市町村(単位:千t-CO2)
さいたま市(1219.2)、川口市(365.9)、川越市(308.0)
(2) 排出割合が大きい市町村
さいたま市(25.0%)、所沢市(21.8%)、和光市(19.7%)
(3) 排出量の少ない市町村(単位:千t-CO2)
東秩父村(1.4)、横瀬町(4.6)、長瀞町(5.3)
(4) 排出割合が小さい市町村
横瀬町(0.5%)、神川町(3.8%)、日高市(3.9%)
(4)運輸部門
(1) 排出量の多い市町村(単位:千t-CO2)
さいたま市(1538.9)、川口市(711.3)、川越市(471.6)
(2) 排出割合が大きい市町村
東秩父村(48.4%)、長瀞町(42.1%)、越生町(40.8%)
(3) 排出量の少ない市町村(単位:千t-CO2)
東秩父村(8.3)、長瀞町(16.8)、横瀬町(18.7)
(4) 排出割合が小さい市町村
横瀬町(1.9%)、日高市(9.6%)、秩父市(14.9%)
(5)廃棄物部門
(1) 排出量の多い市町村(単位:千t-CO2)
さいたま市(146.9)、川口市(73.1)、越谷市(41.0)
(2) 排出割合が大きい市町村
上尾市(3.6%)、春日部市(3.4%)、越谷市(3.3%)
(3) 排出量の少ない市町村(単位:千t-CO2)
東秩父村(0.1)、ときがわ町(0.7)、越生町(0.9)
(4) 排出割合が小さい市町村
日高市、横瀬町(0.1%)、吉見町、ときがわ町、幸手市(0.6%)
●今後の方向性
基礎となる資料の収集を更に行うとともに、市町村担当者からの御意見をいただき、より精度を高めながら、毎年推計し、発表していきたいと考えております。
※実際の報告書は、以下のリンクを参照してください。
http://www.pref.saitama.lg.jp/uploaded/attachment/509683.pdf