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大飯原発３号機、送電再開

　福島事故の原因究明が十分に尽くされていないという異論を押し切って、政府が再稼働に踏み切った関西電力の大飯原発。５日、送電を再開しました。先週金曜日、総理官邸前にいたあの青年は、その光景をどう見ていたのでしょうか。

　「デモ開始から１時間半が経過しました。先ほどまで官邸前の道は車が通っていたのですが、人で埋め尽くされてしまいました」（記者、先月２９日）

　薄暮れの中で次第に大きくなる“脱原発”のうねり・・・。官邸がシュプレヒコールで囲まれた先週の金曜日から６日・・・。

　関西電力・大飯原発が１年３か月ぶりに送電を再開。国内の原発から送電されるのは、北海道の泊原発が５月に停止してから、およそ２か月ぶりとなります。巨大なパネルが並ぶ、中央給電指令所では、大飯３号機の出力を示す数字がゼロから切り替わりました。

　「発送電開始って書いてますね」（平野太一さん）

　都内に住む、平野太一さん（２７）。官邸前の脱原発デモを呼びかけてきた一人です。普段は介護の仕事をするサラリーマン。５日朝、大飯原発が送電を再開したことについて・・・

　「長い闘いになるというのも分かっていたことなので、むしろ、こういうことがあるたびに、怒りだす人が増えているんじゃないかなと」（平野太一さん）

　５日朝、送電を再開した関西電力・大S86H/!#N)$A2q$C$?KRLn7P;:I{Bg?C$O!&!&!&

　「ようやく関西の消費地に大飯から電気が流れる。私どもとしてはホッとしている」（牧野聖修 経済産業副大臣）

　３号機は出力を徐々に上げ、４日後にはフル稼働に達すると見られます。関西電力はフル稼働に達した段階で、１５％以上としていた節電要請を、１０％以上に緩和する予定です。

　「計画停電のリスクがありますので、おおい町の皆さまには感謝しなければいけないと思っています」（橋下 徹 大阪市長）

　町の人は・・・

　「いいことですよね。みんながちょっと楽になるというか」（関西電力管内に住む人）
　「日々の中で１０％、これだけやったら１５％とか、あんまり分からないから、結局、節電という意識は１０％でも持っています」（関西電力管内に住む人）

　さらに、政府は５日・・・

　「（大飯原発）４号機についても早ければ１８日に起動すべく作業に入っている。万全の体制で臨みたい」（藤村 修 官房長官）

　再稼働は専門家による判断で決断したと、改めて強調した藤村官房長官。 こうした中、大飯原発を巡っては、こんな指摘も・・・

　「敷地を横切る断層が活断層ではないか。確認をしないで動かしてしまうのは大変問題だ」（東洋大学　渡辺満久 教授）

　５日、超党派の国会議員が主催した会合で、大飯原発を視察した東洋大学の渡辺満久教授は、敷地内にある断層について、『活断層であることを、否定できない』と述べ、早期の調査を訴えました。関西電力は、活断層ではないと否定しています。

　毎週金曜日、官邸前でのデモを呼びかけてきた平野太一さん。自宅ではテレビもエアコンもつけず、必要以上の電気は使わない生活を続けています。６日もデモを控え、関係者と打ち合わせを進めます。今後もデモの規模は増え続けるだろうと話します。

　「政治が市民の声から、かけ離れたところへ進んでいる。それが、ああいう行動に結びついている」（平野太一さん）
（05日16:29）