伸和(赤嵜貢社長、名古屋市港区)は、通信販売に特化した宅配サービス「ECアンカーサービス」を立ち上げる。まず、大手インターネット通販会社の名古屋市内での配送業務を来月からスタート。今後は取り扱う通販会社を増やすと同時に、配送エリアを全国の主要都市に広げていく計画だ。
「EC」は電子商取引、「アンカー」は最終ランナーを意味する。10月18日から愛知県海部郡大治町と名古屋市名東区にデポ(配送拠点)を設け、名古屋市内八つの区で宅配をスタート。年内には緑区と港区にも設け、「4拠点体制」で市内全域にエリアを拡大する。すでに軽貨物のオーナードライバーらを対象に業務説明会を開き、協力会社を選定済み。教育指導も行い、安全面やサービスレベルも統一させた。配送車両の数は市内全域で30台を見込んでいる。
宅配サービスは、荷主企業が1社のみの場合は採算性が低いとされている。このため軽貨物のオーナードライバーと契約し、他の貨物を積み合わせ積載効率を上げることで、課題をクリアしていく。また、もう一つの課題に挙げられる「不在配達」だが、発送元企業と手を組み、商品購入者(配達先)と事前にEメールアドレスで連絡を取ることで、無駄な配送を減らして業務を効率化させる。通販物流で需要の多い料金代引きサービスにも対応する。
赤嵜社長は「地域密着での共同配送を実現することで、中小事業者の活躍の場は増える。認知度を向上させ、サービスエリアを拡大していきたい」と話している。
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