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「自殺の練習」非公表理由を市教委説明
7月4日 17時50分

「自殺の練習」非公表理由を市教委説明
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去年、滋賀県大津市で、中学2年生の男子生徒が自殺したことを巡り、学校が全校生徒に行ったアンケートで、「男子生徒は、自殺の練習をさせられていた」という回答があったことが明らかになりましたが、これを公表していなかった大津市教育委員会は「そうした場面を直接見た生徒がおらず、確証が得られなかったため公表しなかった」と説明しました。

去年10月、大津市で、自宅のマンションから飛び降りて自殺した中学2年生の男子生徒について、大津市教育委員会は、複数の同級生から暴行などのいじめを受けていたものの自殺との関係は明らかではないとしていました。
ところが自殺の直後、学校が全校生徒に行ったアンケートで、15人の生徒が「男子生徒は、昼休みに自殺の練習をさせられていた」などと回答していたことが明らかになりました。
これについて大津市教育委員会は4日、記者会見し、アンケートにそうした記載があったことを認めたうえで、「15人のうち名前を記した複数の生徒から聞き取りをしたが、すべて伝聞の情報で、直接見た生徒がいなかった。『自殺の練習』が、実際にあったという確証が得られなかったため、公表しなかった」と説明しました。
また、匿名でアンケートに答えた生徒の分についても、『自殺の練習』の場面を直接見たことをうかがわせる記載は無かったとしています。
男子生徒の自殺を巡っては、生徒の両親が「いじめが原因だ」として、大津市と同級生ら、賠償を求める裁判を起こしています。
一方、大津市は、裁判で「いじめが原因とは判断できない」と主張し、同級生側も「いじめではなく、遊びの範囲内だった」として、いずれも訴えを退けるよう求めています。

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