欧州車攻勢、国産車販売が6%減

 今月から欧州の自動車メーカー各社は、乗用車の価格を一斉に1-2%引き下げ、韓国市場攻略を強化している。韓国と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)が発効してから1年たち、昨年7月の値下げに続き、追加値下げに踏み切った形だ。1億ウォン(約690万円)を超える高級車の中には、FTA発効前より1000万ウォン(約69万円)ほど値下げされたモデルも多い。

 欧州車の販売がFTA効果で好調な伸びを示す一方で、韓国の国産車は上半期の販売実績が前年同期を6%近く下回り、業界は非常事態に直面している。現代自動車は今月、ソナタを70万ウォン(約4万9000円)、ソナタ・ハイブリッドを250万ウォン(約17万3000円)それぞれ値引きするなどして対抗している。

■欧州車にFTA効果

 フォルクスワーゲン・コリアは2日、韓国で販売する全車種の価格を平均1.8%引き下げると発表した。小型車ゴルフはモデル別に30万-90万ウォン(約2万1000-6万2000円)、スポーツ多目的車(SUV)のティグアン、トゥアレグは40万-250万ウォン(約2万8000-17万3000円)の値下げとなる。大型セダンのフェートンの最高額モデルは290万ウォン(約20万1000円)値下げされ、1億2750万ウォン(約880万円)で販売される。FTA発効直前の昨年6月までフェートンの価格は1億3790万ウォン(約960万円)だった。FTA発効で関税が8%から5.6%に引き下げられたのに続き、今年3月には米国とのFTA発効で排気量2000CC以上の車両に課税されていた個別消費税も引き下げられ、フェートンの価格は1040万ウォン(約72万1000円)も値下がりした。

 こうした動きに伴い、BMW、ベンツ、アウディ、ボルボなど競合する欧州車メーカーも一斉に値下げに踏み切る。BMWの人気モデルの新型3シリーズ(320d)は、基本モデルが70万ウォン(約4万9000円)値下げされ、4810万ウォン(約334万円)となる。アウディA6(3000CC)は100万ウォン(約6万9000円)値下げされ、7770万ウォン(約539万円)で販売される。ボルボも関税引き下げ分に上乗せして値引きを行い、S80の価格を578万ウォン(約41万円)引き下げ、4822万ウォン(約334万円)に設定した。

金垠廷(キム・ウンジョン)記者
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