DL入りが決まった松坂。チームに帯同することになったが、どことなく所在なさげ(共同)【拡大】
右ひじ手術から1年ぶりに復帰した松坂が、約1カ月でメジャー6年目で7度目のDL入りとなってしまった。松坂は先月末からのシアトル遠征中に背中の張りを訴え、ブルペン練習を回避。前日2日(日本時間3日)のアスレチックス戦に先発するも、1回0/3を投げ2本塁打を含む4安打5失点でKOされていた。
ボビー・バレンタイン監督(62)は「時間が必要だ。昨日投げたくらいだから、そこまで重いけがではない。右腕を上げるのが少しきついようだ」と軽症を強調。今後もチームに帯同しながら、リハビリを続ける方針を示した。
だが、復帰後未勝利の松坂の立場は、さらに苦しくなった。復帰した6月9日(同6月10日)の時点では先発陣の駒不足に悩まされていたが、現在は徐々に陣容が整いつつある。チームは6月28日(同29日)からのマリナーズ4連戦から松坂を含め6人の先発陣で回していた。
このカードで今季途中からローテーションに入ったフランクリン・モラレス(26)、アーロン・クック(33)の両投手が好投。ジョシュ・ベケット投手(32)もDLから復帰し、体調不良だったクレイ・バックホルツ投手(27)も今月中にも復帰する可能性が高い。
手術からの復帰後は投球感覚をつかむのに苦労し、不安定な投球が続いた。最短でDLから戻っても、同じ悩みは簡単には解消されないだろう。日頃から辛辣(しんらつ)な地元ボストンのメディアは「レッドソックスの最善策は、松坂と握手をして『サヨナラ』を告げることだ」(コムキャスト・スポーツネット電子版)などと批判的に報じている。
今季は松坂にとって6年契約の最終年。代理人を務めるスコット・ボラス氏(59)は以前「耐久性のあるところを見せてくれればいい」と今オフの移籍市場を見据えて話した。右腕は球宴後の投球で好結果を出すしかない。
(紙面から)