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【芸能・社会】

猿翁復活「“挑戦”続ける」 8年半ぶり「楼門五三桐」で舞台復帰

2012年7月5日 紙面から

カーテンコールで総立ちの観客に応える(左から)市川海老蔵、市川猿翁、市川中車=東京・新橋演舞場で

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 2代目市川猿翁(72)が4日、東京・新橋演舞場で初日を迎えた「七月大歌舞伎」で8年半ぶりに舞台復帰した。「楼門五三桐」(さんもんごさんのきり)で市川海老蔵(34)と初共演。9代目市川中車を襲名した俳優香川照之(46)も「将軍江戸を去る」で、歌舞伎界の中心的存在である市川団十郎(65)、海老蔵父子と悲願の共演を実現した。客席では猿翁の元妻で香川の母・浜木綿子(76)や海老蔵の妻・麻央(29)も見守った。

 脳梗塞の初期症状と診断され、療養していた猿翁は、先月の襲名興行で口上にのみ出演して猿之助の名跡を甥の亀治郎に譲り、自らは祖父の名を継いだ。舞台復帰は、2004年2月24日の札幌地方巡業公演「一条大蔵譚」以来。石川五右衛門を演じる海老蔵と、豊臣秀吉がモデルの真柴久吉を演じる猿翁が対決し、迫力あふれる「天地の見得」を披露した。通常は少人数で演じる演目だが、今回は一門の役者が多数出演して盛り上げた。

 終演後のカーテンコールでは猿翁が両手を広げてあいさつ。海老蔵が登場すると両者はガッチリ握手。さらに、猿翁の背後から黒子姿の中車が登場すると、観客は総立ちで拍手し、歴史的瞬間に酔いしれた。

 猿翁は書面で「芝居でも久しぶりに舞台に立つことができ、感謝の気持ちでいっぱいです。歌舞伎をもっともっと面白くするため、今後も新作などの創作をはじめ、創造者としての“挑戦”を続けてまいります」とコメントを寄せた。

 公演は29日まで。

 

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