日本代表のユニホームを着た名古屋市の河村市長(右)に激励され、笑顔を見せる名古屋グランパスのFW永井=名古屋市役所で
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サッカーロンドン五輪代表に選出された名古屋グランパスのFW永井謙佑(23)が4日、愛知県の大村秀章知事、名古屋市の河村たかし市長、豊田市の太田稔彦市長を相次いで表敬訪問し、五輪での得点王を“公約”にぶち上げた。過去には2009年のユニバーシアード(ベオグラード)と10年のアジア大会(広州)でも得点王を奪っている。国際大会にめっぽう強い永井が、ロンドンでも点を取りまくる。
五輪のエースと期待される男が、力強い目標を掲げた。大村知事から「ロンドンで日の丸が見たい。得点王もとってほしいね」と激励されると、永井は即座に「メダルと得点王、そこを狙って頑張ります」と答えた。ターゲットは1968年のメキシコ五輪(銅メダル)以来のメダルと、同大会で7得点した釜本邦茂に続く日本人得点王だ。
果てしなく高い野望。それでも永井が語れば説得力がある。ユニバーシアードでは7得点、アジア大会では5得点して得点王に輝いた。「たまたま点を取れる時期だったんじゃないですか」と永井は笑い飛ばすが、日本人より外国人選手の方がくみしやすいと思っているのも事実。スピード勝負なら巨漢ディフェンダーに対して互角以上に渡り合える。
目標達成への第一歩となるのが初戦のスペイン戦。欧州選手権で優勝に貢献したDFジョルディ・アルバらを擁する金メダル候補だ。永井はアルバについて「長い距離を走ってゴールを決めていましたね。彼が速いのか、周りが遅いのか」と不敵なコメント。「どんどんチャレンジしていきます。やるのが楽しみです」とワールドクラスの左サイドバックに真っ向勝負を挑む覚悟だ。河村市長からは「盛り上げてちょ。日本はシステム的なことばかり言うけど、一人でドリブルしてもいいだでよ。パレードやるかね」と凱旋(がいせん)パレードまで提案された。永井は「こういう席を設けていただいてありがたい。しっかりメダルをとってきます」
Jリーグでは次戦の柏戦でクラブタイ記録の5試合連続ゴールを狙う。日本でゴール量産中の永井が、今度は世界を驚かせる。 (木村尚公)
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