福島原発:東電会長と社長、就任後初の視察
毎日新聞 2012年07月04日 20時16分(最終更新 07月04日 20時34分)
東京電力の下河辺和彦会長と広瀬直己社長は4日、福島第1・第2両原発を就任後初めて視察し、社員に「復旧作業は日本と世界から課せられた責務だ」と訓示した。視察に合わせ、復旧計画で定めた作業を5月に終えた4号機の冷却システムなど第2原発の内部が報道陣に公開された。
両氏は視察前に第2原発で社員約450人に訓示。原発周辺の被災13市町村に前日まで「おわび行脚」をした下河辺会長は「どれだけ面的被害を及ぼしたか肌身で実感した。避難者の生活回復が新生東電の原点だ」と強調。広瀬社長は「地域がどう東電を見ているかを認識しながら頑張ろう」と話した。その後、冷却装置や防潮堤などを確認した。
福島県や被災自治体は県内全原発の廃炉を求めているが、視察後の取材に下河辺会長は「地元の気持ちを受け止めたい。現時点では未定」と述べた。
第2原発の報道陣への公開は2月に次いで事故後2回目。前回に続き原子炉格納容器の内部が見られたほか、6月に導入されたばかりのガスタービン発電機車は初公開された。