秘密会議の深層:/1 原燃、六ケ所存続へ画策 再処理・直接処分、併存でとりまとめ
2012年07月04日
◇委員長代理「おっしゃる通り」
「(原子力委員会小委員会のとりまとめは)再処理・直接処分の併存(併用)にしてほしい」。4月24日、東京・霞が関の内閣府会議室。青森県六ケ所村の再処理工場を運営する「日本原燃」の田中治邦常務(当時)の声が響いた。
国の原子力政策を担う内閣府原子力委員会が昨年11月以降、原発推進派だけを集めて23回開いた秘密会議の最終回。鈴木達治郎・委員長代理、事務局役の内閣府原子力政策担当室や経済産業省・資源エネルギー庁職員のほか、電力各社で作る電気事業連合会など利害関係者計約30人が顔をそろえた。日本原燃は、原子力委の「表」の有識者会議(小委員会)で議論が進む日本の核燃サイクル政策が大きく転換し、再処理からの撤退に傾くことを恐れていた。