岐阜県瑞浪市山田町の幼稚園教諭、松井洋子さん（４０）が殺害され預金が引き出された事件で、県警多治見署捜査本部は４日、瑞浪市稲津町小里（おり）、建築設計士、安藤克巳被告（６１）＝強盗殺人罪などで起訴＝を窃盗と詐欺の疑いで再逮捕した。

　再逮捕容疑は５月７日午後７時半ごろ、松井さんを殺害して奪ったキャッシュカード２枚を使い、市役所にある２金融機関の現金自動受払機（ＡＴＭ）から現金計８５万円を引き出したとしている。

　また１０年１０月、高齢者向けマンションの新築計画があるかのように装い、県内の建設会社の男性役員（当時４４歳）から、内装工事受注の手付金名目で８０万円の小切手１通をだまし取り、１１年７月６日ごろにも同様に県内の建設会社経営の女性（当時６２歳）から現金１００万円をだまし取ったとしている。

　安藤容疑者はいずれの容疑も認めた上で「金融機関への借金返済や運転資金、生活費などに使った。金に窮していた」と話しているという。【加藤沙波】