元首相らの政権批判が懸念材料に7月5日 4時9分
消費税率引き上げ法案などは、来週11日に参議院で審議に入ることになりましたが、民主党内では、法案に反対したものの党にとどまった鳩山元総理大臣らが、小沢氏らとの連携も視野に入れて、野田政権への批判を強めていて、野田総理大臣の政権運営の懸念材料になっています。
民主党に離党届を提出した小沢氏ら47人の国会議員は、4日、新党結成に向けた準備会合を開き、来週11日に、小沢氏を代表とする新党の設立総会を開くことを決め、衆参両院に新たな会派の結成を届け出ました。
国会の新たな勢力が固まってきたことから、先週、参議院に送られたまま審議が行われていなかった消費税率引き上げ法案などの取り扱いについて、与野党の協議が進み、民主党と自民党の国会対策委員長が、4日、電話で会談して、来週11日に参議院で審議入りさせることで合意しました。
法案は、民主・自民・公明の3党などの賛成多数で、参議院でも可決・成立する見通しですが、自民・公明両党は、法案が成立した後は、早期の衆議院の解散・総選挙を目指して野田政権への攻勢を強める方針で、内閣不信任決議案を提出することも検討しています。
新党を結成する小沢氏も、次の衆議院選挙や来年の参議院選挙をにらんで、消費税の増税や原発の運転再開に反対する姿勢を鮮明にし、野田政権への対決姿勢を強める構えです。
民主党内でも、自民・公明両党との関係を重視する野田総理大臣の姿勢への不満がくすぶっているのに加え、法案に反対したものの党にとどまった鳩山元総理大臣らが、小沢氏らとの連携も視野に入れて、野田政権への批判を強めています。
鳩山氏も出席して、4日、開かれた民主党の議員の会合では、「内閣不信任決議案が提出された場合には、覚悟を持って対応すべきだ」などと、決議案に同調することを念頭に置いた意見も出され、こうした議員の動向が、野田総理大臣の政権運営の懸念材料になっています。
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