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「パンケーキ戦争」の次は“がっつりハワイアン朝食”が来る!?

nikkei TRENDYnet 7月4日(水)11時22分配信

「パンケーキ戦争」の次は“がっつりハワイアン朝食”が来る!?
ここ最近、“ハワイアン朝食”の有名店が相次いで日本に上陸。いずれもハワイの本店は行列のできる人気店。「パンケーキ戦争」の次は“がっつりハワイアン朝食”ブームが来るのか?

 ここ最近、ハワイアン朝食の有名店が相次いで日本に上陸している。いずれもハワイの本店は行列のできる人気店。「パンケーキ戦争」の次は“がっつりハワイアン朝食”ブームが来るのか?

【詳細画像または表】

 看板メニューのハワイアンパンケーキを求めて朝9時の開店前から行列ができる「Eggs'n Things(エッグスンシングス)原宿店」。ハワイの本店も常に行列のできる人気店で日本人向けのガイドブックに必ず登場するだけあって日本人客も多く、ハワイ好きにはよく知られた店だ。

 ここのコンセプトは「All day Breakfast」。つまり、1日中朝食メニューが味わえる店。本来、パンケーキとは「小麦粉に卵・牛乳などを加えてフライパンで焼くもの」を意味し、海外ではトーストと同じように卵やハムとともに甘味の少ないパンケーキを食べるスタイルが定着している。いわば朝定食のご飯のような存在だ。

 一方、日本では加糖のホットケーキミックスが急速に普及したことで甘みの少ない本来のパンケーキがなかなか広まらなかったが、2年ほど前に“食事系パンケーキ”の店が増加。ちょっとしたブームになっている。

 ただハワイアン朝食の店は、パンケーキ専門店ではない。パンケーキが看板メニューではあるが、基本的に「カジュアルな朝食レストラン」なのだ。「パンケーキが有名になりすぎたので、パンケーキのメニューが意外に少ないと驚かれることもある」と語るのはエッグスンシングス原宿店を運営するエッグスンシングスジャパンの藤田ナナ氏。

卵料理をはじめとしたメニューが充実

 エッグスンシングス原宿店の一番人気は「ストロベリーホイップクリームとマカダミアナッツ」(1050円)。直径約10cmのパンケーキが5枚。そしてその上に「これでもか!」と言わんばかりのホイップクリームのタワーがそびえる。その高さは約20cm。あまりのボリュームに驚くが、空気を含ませてホイップした軽い口当たりのクリームなので、見た目ほどのヘビーさはなく、意外とすんなりお腹に収まる。

 さらに、同店はその店名からも伺えるように、スパムやアヒ(マグロ)と合わせた目玉焼きやオムレツなどの卵料理をはじめとした、ボリュームたっぷりの朝食メニューが充実。特に卵を3個使ったオムレツはハワイではスパニッシュオムレツのように具と一緒にしっかり加熱するが、ここでは日本人の趣向に合わせてとろとろの半熟状に仕上げられている。

 パンケーキの生地はふんわり・もっちりで生地自体にほんのりと甘みがあり、塩味の卵料理や肉ともよく合う。実際、この2月にワイキキの本店でもパンケーキを食べたが、本店とはやや厚みも生地の味も異なる。これは日本上陸にあたり、より日本人に合わせた粉の配合を独自に開発したことによる。ココナッツシロップなど、本店にはない日本オリジナルアイテムがあるのも大きな特徴となっている。

“シェアして食べる”朝食スタイルが来る?

 ほかにもハワイには朝からボリュームたっぷりのメニューをゆったりと時間をかけて食べるスタイルが定着し、それに対応する朝食レストランが数多く存在する。

 7月1日に東京スカイツリーにほど近い吾妻橋にオープンした「カフェ・カイラ」の日本1号店もそんな一店。ハワイで最も権威のあるグルメ賞「ハレアイナ賞」で「ベスト朝食賞・ 金賞」を獲得した。こちらは厚さ約1cm、直径約15cmのパンケーキの3枚重ねが基本。これだけでも十分なボリュームだが、これにフレッシュなフルーツやキャラメリゼした皮つきリンゴがどっさりトッピングされるのだから圧巻だ。

 今回の取材で食べた「トッピング全部のせ」は、男性でも一人で完食するのは厳しいボリューム。生地はふわっと柔らかく甘さ控えめ。日本のさっくりタイプではなく、水分多めの柔らかい口当たりが特徴だ。

 「オーナーであるクリッシー・カイラ・カスティロ監視の下、ハワイの店と同じものを提供できるように試行を重ねました。パンケーキはもちろんですが、ハワイの朝食文化を伝えたい」とカフェ カイラ ジャパン広報部。基本のレシピは本店に準じ、天然素材にこだわるオーナーの意向を汲んで天然素材のみで育てられた鶏から生まれた奥久慈卵を使用するなどしている。

 こちらでも、オムレツやスクランブルエッグなどの卵料理が充実し、パンケーキのほか、ワッフルやフレンチトースト、マラサダもそろっている。また、挽きたてのコナコーヒーもここの大きな特徴。オーダーごとに豆から挽くので時間はかかるが、100%コナコーヒーの香りは抜群だ。今後は1号店の状況を見据えながら、多店舗展開を視野に入れている。

 一人でサッと軽くすませてしまう朝食を誰かとシェアをしてゆったりと朝の時間を過ごすのは楽しい。ハワイアンモーニングは日本人にとってはシェアせざるを得ないボリュームなので、自ずと誰かと一緒に足を運ぶことになるのも面白い。パワー・ブレックファーストならぬ“パワフル・ブレックファースト”を「シェアして食べる」という朝食スタイルが定着しそうだ。

(文・写真/永浜敬子)

最終更新:7月4日(水)11時22分

nikkei TRENDYnet

 
 

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