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フェイト側で物語が進み?ます。
そして次で無印完結。

そして主人公がプロローグ以外出てこないんだよね。これ(--;
どうなんだろ。このSS。
無印
無印:フェイト・テスタロッサ
「子供は慈しみ、育むもんだ」ビヴロスト・B・アングルボダ



【新暦0030年 時空管理局最高評議会】
【Side:とある企業出身の政治家】


「さて。評議会議員の皆さん。次の資料をご覧下さい」


提示された資料は、過去20年間の事故調査結果だ。
事故のほとんどが、安全基準の無視や無理なスケジュール等、人為的な問題で発生している。


「ご覧いただきましたように、過去に起こった事故の大半は"やむを得ない事故"ではなく、"防げたはずの事故"です」


「全ての施設に対して明確な安全基準を設定し、これを定期的にチェックする必要があります。ただし、管理局の人手も無限ではない。障害発生時に民間に影響が出る可能性のある実験から順次、この監査機能を導入したいと思います」


この監査システムは、これから1年間かけてルールが決定され、その翌年から施行された。その結果、人為的なミスによる事故の発生率が大幅に減少したことを記しておこう。



余談だが、この法案と監査機能の導入には、時空管理局最高評議会顧問、通称"お婆さん(グランマ)"の支援があったことを記しておこう。





     ◆     ◆     ◆





【新暦0064年 ミッドチルダ】
【Side:フェイト】


「私はあんたのお母さんじゃないの! お母さんなんて呼ばないで!」


お母さんは、私のことを娘として認めてくれません。
良い子にしていれば、お母さんは認めてくれるのでしょうか。
もっともっと頑張れば、お母さんは認めてくれるのでしょうか。


「フェイト。あんなヤツの言うことなんか気にしなくていいんだからね」


使い魔のアルフが私の頭を撫でながら、お母さんをにらんでいます。
アルフ。お母さんは悪くないの。だからにらんじゃダメ。


「そうよ。私の可愛いフェイト。あなたはよく頑張っているわ」


プレシアおばあさんも、私を抱きしめて頭を撫でてくれます。
私はアルフもおばあさんも大好きです。もちろん、お母さんも大好きです。


「アリシア。フェイトにそんなことを言ってはダメよ。フェイトはあなたの子供なんだから諦めてお母さんと呼ばれておきなさい」


「ヤダ。花の乙女なのに、コブ付きなんて……」


プレシアおばあさんが、お母さんに説教をしているみたいです。お母さんはやっぱり私を娘だと認めてくれません。



私は、お母さんが担当している「プロジェクトF.A.T.E」によって生み出されたクローン体と言われるものです。

このプロジェクトは、体の事情で子供を産めなくなった女性のためのものです。
ほんとうなら、旦那さんとお嫁さんの遺伝子を組み合わせてクローン体を作るのですが、お母さんは年齢=彼氏いない歴の人なので、一人でクローンを作りました。それが私です。

半分は研究のために生まれた私ですが、お母さんもおばあさんもアルフも大切に育ててくれています。

お母さんはいつも「お母さんじゃなくてお姉ちゃん!」と言いはってます。
なにごともあきらめが肝心だと思いますよ、お母さん。





「ヤダー! 私はまだ結婚を諦めてないもん! いい人を見つけるんだもん! でもコブ付きじゃ条件が厳しすぎるの! だからフェイトは可愛いけど、娘じゃなくて妹なの! 可愛いけど!」


大事な事なので二回言ったんですね。わかります。


「だから私のことはお母さんと呼んじゃダメ!」

「えーと、じゃ……ママ」


なんだか照れくさいですね。うつむき加減に、照れながら言ってみました。


「う……」


どうしたんでしょうか。ママのお顔が真っ赤です。


「ぐ、ぐっときたけどやっぱりダメ。ここで折れたら、私の花嫁プランがなくなっちゃう……」


あ、それは最初からないと思います。週に4日は研究室で寝る生活を改善したら、別かもしれませんけど。


「や、やっぱりダメったらダメー!」


ママが叫びながら研究所の方に走って行きました。
声が徐々に小さくなっていきます。これがドップラー効果というものなんですね。


「いつになったら、お母さんって認めてくれるんでしょうか」

「まぁ、気長に行きな。アリシアもそのうち諦めるって」

「そうそう。娘と認めない以外は、フェイトのことを可愛がっているんですしね」


そうですね。私は愛されていて幸せです。


「おばあさん。今日も魔導師の訓練をお願いしていいですか?」

「ええ、いいわよ。フェイトはアリシアと違って魔導師の才能があるから、教え甲斐があるわね。アリシアは研究畑にいっちゃったし」


お母さんは研究の虫ですから。


「じゃぁ、行くよバルディッシュ!」

「Yes,Sier」


私は今日も頑張っています。





お母さんが担当している「プロジェクトF.A.T.E」ですが、時空管理局のとっても偉い人が推し進めているプロジェクトなのだそうです。私の名前も、その偉い人がつけてくれたそうです。

よく分からないけど、私たちが幸せに暮らせているのは、その偉い人のおかげだそうです。

いつか、私も大きくなったら管理局の執政官になって、その偉い人に恩返しがしたいと思います。マル。
お婆ちゃんの暗躍により、アリシアの死亡フラグが叩きおられました。
そのままだとフェイトが生まれませんが、そのあたりもきっちりカバーしています。プレシアはヤんでないので、児童虐待も発生しておりません。

そして転生者Bは涙目。フェイトはミッドチルダにいるので出会えず、デバイスを入手する術もありません。魔力SSS意味なし。

次はなのはの出番。
そして完結です。



※2012/02/28 07:20 「プリシア」となっていたところを「プレシア」に修正しました。


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