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最終更新:2012年7月4日(水) 6時15分

10歳児の告訴能力、控訴審が認定

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 「10歳11か月の女の子にも告訴する能力がある」と名古屋高裁金沢支部が認定しました。交際相手の実の娘である10代の姉妹に対する準強姦と強制わいせつなどの罪に問われた男に対する控訴審判決で、名古屋高裁金沢支部は年齢が幼いことを理由に告訴能力がないとして門前払いとした一審判決を破棄し、富山地裁に差し戻しを命じました。

 強制わいせつなどの罪に問われたのは、住所不定無職の田中実被告(42)です。

 田中被告は、交際相手の実の娘である10代の姉妹に対してわいせつな行為をしたとして逮捕・起訴されましたが、一審の富山地裁では15歳の姉に対する罪のみを認定し、当時10歳11か月だった妹は告訴能力はないとして公訴を棄却しました。

 判決理由の中で伊藤新一郎裁判長は、「被害者は被害状況を具体的に申告した上で、処罰を求める意思を申告していることから、告訴能力は備えていた」として、一審判決を破棄、富山地裁に差し戻しを命じました。

 名古屋高検金沢支部の検察官は、「画期的な判決で、告訴能力が認められた年齢としては、最も幼いのではないか」と述べました。一方、弁護側は「上告するかどうかは被告と話し合って検討する」としています。(04日03:03)

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