検索導線を意識したインバウンドマーケティングの実施プロセスをまとめました。
悩めるユーザーに、検索エンジン経由で接触
インバウンドマーケティングは、端的に言えば、検索エンジンなどのチャネルを通してコンテンツに触れてもらい、問い合わせ獲得などのマーケティングゴールを達成する手法です。
「悩めるターゲットユーザー」にピンポイントでリーチできる検索エンジンは、特に重要なチャネルです。
1. ターゲットを定める
まずはターゲットを明確にしましょう。
例えば皆さんが「安価な自動車保険」を販売する事業者だったとします。この場合、リーチしたいターゲットは「安価な自動車保険の契約を検討している人」となるでしょう。
2. ターゲットの悩みを想像する
自社のサービスと関連づけながら、ターゲットが何に困っているかを想像しましょう。
・免許を取ったが、安価な自動車保険を契約したい
・今の保険は高いので解約してもっと安いサービスに乗り換えたい
・今契約している自動車保険が適切か分からない
・家族が自動車を買い増したが、適切な保険を知りたい
・高齢になり、自動車の運転頻度が減ったので、保険を見直したい
などなどの悩みが考えられるでしょう。
3. 検索エンジンを使い「狙える」キーワードをリストアップする
ここからキーワード選定を行います。選定にあたっては、複数名でのワークショップ形式で洗い出すのをおすすめします。
上記の悩みを抱えている人たちは、
「自動車保険 安価」
「自動車保険 激安」
「自動車保険 割引」
「免許 取得後 手続き」
「事故 弁償 費用」
「自動車保険 契約解除」
「自動車保険 チェック」
「自動車保険 高齢 見直し」
などなどのキーワードで情報を調べるでしょう。
これらのキーワードを検索エンジンに実際に掛け、キーワードの競合状況を確認し、1ページ目に掲載される可能性がありそうなら、重要キーワードとして位置づけます。
4. 悩みを解決できるコンテンツを作る
洗い出したキーワードでヒットするコンテンツを制作します。コンテンツの中身は言わずもがな重要で、悩みを解決できるものである必要があります。
「自動車保険を見直すための5つのチェックポイント」
「自動車保険の契約を解除する前に確認したいたった一つのこと」
「免許取得後に必要な手続きまとめ」
「事故を起こした際に掛かるお金と保険についてまとめてみた」
などのコンテンツを、サービスと同じドメインの中に作っていくと良いでしょう(ブログが一般的)。1時間程度のキーワード・ブレストで、10程度のコンテンツ案が出てくるかと思います。
コンテンツの制作にあたっては、①自社で制作する ②マーケティング課題を理解できる、外部のウェブライターに依頼する といった選択があり得るでしょう。
ウェブコンテンツを作り慣れている人がいない場合は、一本5,000〜10,000円程度でコンテンツのライティングを発注すると良さそうです(ブログ形式、一記事あたり500〜1000字程度のイメージ)。
5. 効果測定とメンテナンス
コンテンツを作り終えたら、継続的に効果測定をし、メンテナンスしていきましょう。新しいコンテンツの投下はもちろん、検索キーワードを分析し、既にアップしたコンテンツのタイトルや内容を微調整するのも重要です。
非常にざっくりですが、コンテンツマーケティング/インバウンドマーケティングの具体的な実施プロセスについて考えてみました。
関連書籍ではこちらの二冊がおすすめ。洋書の「Content Strategy」は3月に出たばかりの本なので、邦訳まで時間が掛かるでしょう。
Content Strategy for the Web (2nd Edition) (Voices That Matter)
インバウンドマーケティングの入門書(書評)。