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仙台・全国旅館の集い 震災教訓、おかみ共有

震災後の観光・宿泊業をテーマに全国の旅館おかみが話し合った集い

 「全国旅館おかみの集い」(全国女将サミット)が3日、東北で初めて仙台市青葉区のホテルメトロポリタン仙台で開かれた。全国の旅館・ホテルのおかみや若おかみ約120人が、東日本大震災後の観光や宿泊業について話し合った。
 四つの分科会で、被災地のおかみが震災当時の状況を説明。ホテル望洋館(宮城県気仙沼市)の加藤富子さんは、数百人に上った避難者の受け入れに奔走した様子を語った。
 加藤さんは「怖くて泣き出しそうだったが、懸命に頑張った。ホテル業を諦める覚悟を決め、ひたすら人命救助に徹した」と振り返った。
 復興への課題も指摘され、ホテル佐勘(仙台市)の佐藤千賀子さんは「福島第1原発事故が観光地に大きな影を落としている。放射能問題といかに向き合うかが問われている」と強調した。熊本県の旅館おかみは「自然災害はいつ起きるか分からず、被災地の教訓は人ごとでない。災害時、全国のおかみが協力する体制づくりが必要だ」と提案した。
 運営委員長を務めたホテル松島大観荘(宮城県松島町)の磯田悠子さんは「沿岸被災地はいまだ大変だが、遠慮なく足を運んでもらいたい。被災者の貴重な体験を聞き、災害の教訓を伝えてほしい」と呼び掛けた。
 分科会に先立ち、歌手さとう宗幸さんの講演とミニライブも行われた。


2012年07月04日水曜日


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