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今日はポケモン!
ポケスペ手書きMAD動画を観てたら凄く書きたくなった!
いや、元々書くつもりだったんですがね
気合が入ったというか、やる気が出たというか……
うん、やっぱりモチベーションって大事ですよね。

……書く事が無い
仕方無いから前話までのミズキの手持ちを書こうと思います
ただし、仕様はHG・SSとして考えています
BWじゃないのは未プレイだからちょっとイメージできない為
赤緑青黄じゃないのは書くことが少なすぎるからです
レベルは面倒なので省略。


ケーシィ
性別:♂
性格:やんちゃ
特性:せいしんりょく
個性:にげるのがはやい


ギャロップ

性別:♀
性格:しんちょう
特性:もらいび
個性:かんがえごとがおおい


コンパン

性別:♂
性格:れいせい
特性:ふくがん
個性:ちょっぴりごうじょう


ガルーラ

性別:♀
性格:ゆうかん
特性:はやおき
個性:のんびりするのがすき
3話【VSコラッタ】
 視点 ミズキ


グレンシティに向かおうと思っていたんだが、移動手段が無かったな
一応、ガルーラは“なみのり”を使えるから海は渡れるが
慣れない海で体力が続くかどうか……保険が欲しい。

ケーシィの“テレポート”で帰ってくることは可能だが
移動時間が無駄になるし勿体ない
となると……まぁ、手段は限られるか。

そういう訳でトキワの森を歩き回っている
歩き回ると言っても、俺の体力が保たん
だからギャロップに跨りながら移動している。

そして出てきているポケモンを蹴散らし中
使っているのはコンパン、進化させてモルフォンにする予定だ
何故ならモルフォンは飛べるからだ。

ついでに、様々なポケモンも捕まえていっている
モンジャラ、キャタピー、アーボ、コラッタ
ナゾノクサ、ポッポ、オニスズメ、ニドラン♂
マダツボミ、タマタマ、ピカチュウ、ニドラン♀
メインで使用するかは別にして、こいつらも育成していく。

普通なら、ボールの数の関係上、持てる数は多くても10個から15個
だが俺にはこの謎のポケットが……つまり何体でも入る
メインは普段から身に付けているが、サブはポケットに入れておいている
悪影響は無いようだが、何も無い空間に放置されている感覚っぽい。

本来、そんな場所に長時間放置していたら発狂してしまうだろうが
そうならないよう、一定時間毎に出したり話したりしている
毛繕いをしたり、食事を与えたり、走らせたり
気分転換をさせているから狂うことは無い。

寧ろ、何も無い空間に入れているのは俺なんだが
俺がそこから救出しているような感覚なんだろう
出したら妙に懐かれたり、嬉しがったりしてくれる
これも一種の洗脳なんだろうか?

それはさておき、この森は少し変じゃないか?
アーボやタマタマ、オニスズメやニドランは納得できる
だが……どうしてこんな純粋な森にゴローンやサンドパンが存在している?
マタドガスにゴーストもおかしい……どう考えても自然発生したとは思えない。

どうでもいいけどな、別に森が変だろうが不自然だろうが
なお、この不自然な奴らは何故か実力が高い
つまり手持ちの鍛錬になるから逆に助かるぐらいだ
絶対数が少ないようだからすぐに見つからなくなったがな。

更にそいつらも捕まえ、手持ちに加えていく
しかしこいつら、かなり凶暴だな……捨てられた奴か?
だが凶暴だからこそ、使いやすい!
言う事を聞くようになれば忠実な、俺の手足になるだろう。

ここまで使用ポケモンが増えると使う奴も大体決まってくる
ギャロップ、ケーシィは移動用、ガルーラは騙し討ち兼戦闘、コンパンは状態異常兼捕獲用
そこからメインとしてモンジャラ、サンドパン、ゴーストを考える。

モンジャラは対人用、サンドパンは脅迫用、ゴーストは不意打ち用だな
モンジャラの蔓で拘束、サンドパンの鋭利な爪は人質の時とかに使える
ゴーストは“さいみんじゅつ”や“あやしいひかり”を使えば最初が楽だ。

具体的に動かすならば、ゴーストやコンパンで意識を無くさせたり動きを封じる
モンジャラで暴れられないように拘束
サンドパンの爪やギャロップの炎で脅迫……かな?
ガルーラは巨体だし、威圧感を出せば十分に脅迫になるだろう。

別に急いでいる旅でもないからな、何日も掛けて育ててやった
体力が減れば薬を使い、技が出せなくなっても道具を使う
かなり強引に育てたからか、どいつもこいつも一気に成長した。

ちなみにその状況の一部を出すと……

「キャタピー、死にたくなかったら全力で抵抗しろ
オニスズメ、キャタピーに“ドリルくちばし”
ビードル、お前も死にたくないだろう?
ポッポ、ビードルを“つばさでうつ”んだ」

「勝った方だけ、美味しい美味しい食事をくれてやる
負けたら当然食事抜きだ、水で我慢するんだな
だから全力で相手に勝つんだ、ニドラン達?」

「ほらほら、さっさと相手を倒さないと切り刻まれるぞ?
逃げろコラッタ、マダツボミは“はっぱカッター”で切り裂いてやれ
5発以上当てないとギャロップの“ほのおのうず”で燃やしちまうぞ?」

「卵だからって加減は全くしないぞタマタマ
ナゾノクサの“はなびらのまい”から逃げないと粉々にされるぞ
どんな中身か気になるから俺は破壊されてもいいがな」

「モンジャラの蔓から逃げないとキッツイ“しめつける”がくるぞぉ?
しかもオマケとして“たたきつける”が付いてくる
ただし、“こうそくいどう”以外は禁止だピカチュウ」

「ちゃんと“きりさく”んだぞサンドパン
もし失敗したらゴローンの“いわおとし”が直撃するぞ
ほらほら、アーボも足元で“まきつく”つもりで動いているぞ?
捕まったら岩が直撃だ、ちゃんと避けろよ?」

「ほらほら、毒ガスなら毒ガスらしく、野生に“スモッグ”でも撒き散らしておけ
ただし、俺に当たらないように風向きとかに注意しろよマタドガス
ほらゴースト、俺に当たりそうになったら“サイコウェーブ”で退けろ」

「コンパンは動き回る奴に粉を当てられるようにしろ
ケーシィはちゃんとコンパンの粉に当たらないように避けろよ?
“テレポート”は構わないが移動距離制限はちゃんと守るんだ」

「ガルーラ、お前は子供に甘いんだよ
この技も使おうと思えば使えるはずなんだ
親として手本を見せろ、直撃させなくても擦らせる程度には当てろ
子ガルーラ、お前も頑張らないと……飯を抜くぞ?」

とまぁ、こんな感じ
同士討ち? しかしこれがお互いに指示を出しやすくて動かし易いんだ
攻撃力の調整とかもできるし、技も決まってくるから避ける方も少しは余裕ができる。

野生を相手に最初は攻撃せず、避けるだけと命令していたんだが
思ったよりも思い通りに動かなかったから諦めた
だからこんな同士討ちのようにしているんだがな。

その甲斐があって、鍛えている内に段々と強くなる俺のポケモン
コンパンはモルフォンに進化し、キャタピーやビードルもバタフリーとスピアーになった
ナゾノクサはクサイハナ、マダツボミはウツドン、そしてタマタマと一緒にリーフの石を使って進化させた
ポッポはピジョット、オニスズメはオニドリル、コラッタはラッタ、アーボはアーボック
ニドラン♂とニドラン♀はニドリーノとニドリーナ、そして月の石を使ってニドキングとニドクイン
ピカチュウも雷の石を使ってライチュウに進化させておいた。

今ではどいつもこいつも復讐の為に動いている
バタフリーはオニドリルの動きを“ねんりき”で封じ込め
“いとをはく”で動きを拘束、飛べないオニドリルを“ふきとばし”で木に叩きつけてる
ついでに“どくのこな”で毒状態にし、“ちょうおんぱ”で混乱状態にまでして……な。

スピアーの相手はピジョット
ピジョットの動きは速いが、スピアーは“こうそくいどう”でなんとか同速にまでなる
そしてそこで腕の針を使えるスピアー、“ミサイルばり”で移動場所を制限
動きがパターン化してきたら“ダブルニードル”で貫いたり毒にしたりと楽しそうだ。

ちなみにピジョットとオニドリルの勝率の方が高い
VSバタフリーのオニドリルは勝率7割、VSスピアーのピジョットは勝率9割
それでも諦めずに逆襲するバタフリーとスピアーも頑張っている
勝つ為に簡単な作戦を与えたりしているが、地力や相性で難しいようだ。

ニドキングとニドクインはお互いに殴り合い
“にどげり”や“どくばり”などでお互いに殺し合いに近いだろう
ちなみに既に恋仲のようなぐらい仲が良いんだが……コミュニケーション手段が殺し合いである
少し悪いことをしたような気もするが、これはこれで見てて楽しいから問題無し
後始末として薬を使わなければならない所が欠点と言うべきか……
なお、勝率は6:4ぐらいでニドキングに軍配が上がる、やはり“あばれる”は強いようだ。

ラッタは進化して体の大きくなったウツボットを狙う
小柄な体を生かしてウツボットに襲いかかる
ウツボットも“はっぱカッター”や“つるのムチ”で応戦するから良い勝負だ
それでも毒や麻痺にできるウツボットの方が勝率7割と高かったりする
コラッタ時代の苦手意識で動きが少し鈍いのも原因か……
まぁ、ウツボットもギャロップがトラウマになっているようで見たら逃げ出すが。

ラフレシアとナッシーは寧ろ仲が良い
こいつらの関係はまだ平和な方だが、些細なことで喧嘩をする
ただし喧嘩内容はお互いに“メガドレイン”でなかなか終わらない
一晩中“メガドレイン”をしていた時はさすがに呆れた
無駄に吸収技ばかり使ったせいか、吸収技の威力がぐんぐん成長したのには驚いた。

モンジャラの蔓が完全に恐怖対象となったらしく、ライチュウは鞭恐怖症だ
鞭というか、正確には触手や蛇、縄などが駄目になっている
アーボックを見ればすぐに逃げ出してしまうぐらいなので、蛇状のポケモンも駄目
イワークやドククラゲとか見たら失神してしまうのではないかと思う
遊びで縄を見せたらガタガタ震えて高速で逃げ出した、もしかして尻尾持ちはアウトか?
まぁ、その代償としてライチュウとは思えないスピードを出せるようになったがな。

サンドパンの爪は更に鋭利になり、ストライクの鎌にも負けないだろう
代償に我慢できなくなったサンドパンがぶち切れ、ゴローンを真っ二つに切り裂いて殺したが……
捕まえるのも面倒になってゴローンの再捕獲はせずに諦めた
簡単な墓を作り、供養ぐらいはしておく……俺の監督ミスだしな
ちなみにサンドパンへの罰は子ガルーラの技に対するサンドバッグである。

マタドガスの毒は薄いものの、森のポケモンの多くに感染
さすがに場所を弁えるべきだったと思い、毒消しを森のポケモンに与えておいた
感謝されるという……なんだか変な感じになってしまったがな
しかもトキワシティの人達にまで感謝されてしまった……どうしよう?

ゴーストはゴーストでマタドガスの毒を更に拡大させてしまっていた
俺に被害は無いから別に構わないんだが、さすがに俺も注意するべきだったな
不可抗力だから特に罰は与えていないが……躾けを厳しくしておくか
俺も悪いから反省しておくが、気にせず押し付けることにした。

モルフォンは粉の命中率が上がった
ついでに先読みや第六感……つまり直感力が凄まじくなってしまった
ケーシィはケーシィで毒物に対する抗体が相当できあがっているらしい
粉での状態異常にならない体質になってしまうという……何故に?

ガルーラは大きく変わらないが、子ガルーラが強くなった
親無しでも野生のピジョンぐらいは狩れる程に……やはり“ふぶき”が強力か?
“メガトンパンチ”や“ピヨピヨパンチ”も使えるようになったもののリーチが短い
子供だからそれは諦めることにして接近戦は親に、子は遠距離戦を任せることになった
それでも子供は隠し球だからそんなに多く使う機会は無いだろうがな。

なお、こいつらが俺に反逆や復讐などをせず、逆らわない理由は簡単
最も最初に強烈に躾けてやったからだ
やはり教育は飴と鞭が最高というのが、身をもって知ったことだな。

最初はとにかく逆らいたくなる程、厳しく厳しく躾ける
だができたら優しく褒め、美味い物を喰わせ、毛繕いもしてやったりする
これにより、逆らいたいが後の楽しみや心地よさから逃げられなくなる
そして完成する、俺に服従する手駒達の完成という訳だ。

気が強いサンドパン、ゴースト、マタドガスの躾けは苦労したがな
特にマタドガスなんて、変に刺激したら爆発しようとするからな
さすがに“だいばくはつ”なんて使われたら俺も死ぬかもしれん。

仕方無いから脅迫用としてケーシィを側で待機させておいた
“だいばくはつ”しそうになったら“サイコキネシス”で左右に引っ張ってやる
もう爆発すると思ったらすぐに“テレポート”で吹き飛ばしてやる
ちなみに転送先の予定はトキワシティの湖の中
マタドガスが死ぬかもしれんが、俺も死にたくないので躊躇はしない。

まぁ、そんなことにならずに躾けが終了したからいいか
マタドガスも、今では俺の云う通りに動く
俺も無駄に手駒を減らしたいとは思わないからよかったよかった。

さて、そろそろグレンタウンに移動するかな
どいつも強化したし、ニドキングやニドクインも“なみのり”を使えるようになった
これでガルーラの体力が尽きても移動は可能だ
ま、水に弱いのは我慢してもらうしか無いがな。

全員を回復させ、トキワシティで一休み
当然、毛繕いや簡単にでも体長チェックは怠らない
軽く体を解してやったりもしている。

一晩トキワシティで休んだ翌日、1番道路を経由
そしてマサラタウンに向かっていたんだが……

道中、ゼニガメを連れた女トレーナーを発見した
ゼニガメなんて珍しい奴をよくもまぁ……しかしゼニガメ?
確かゼニガメは初代、最初の3匹の1匹だったはずだ。

帽子が主人公、棘頭がライバルだったような……さすがにそこまで詳しく覚えていない
確かメインは2人、残り1匹は余っていて誰も持たなかったよな?
フシギダネ、そしてリザード……残るゼニガメだな
まさかあいつ、ゲームとかには登場しなかったオリジナルキャラなのか?

それともあいつも主人公系の奴?
うーん……わからん、あいつは何者?
前から思っていたんだが、原作知識は逆に邪魔だ
何も知らないまま来た方が何も考えずに行動できたのに……チッ。

無視してもいいんだが、やはり気になる
ちょっとちょっかいを掛けてみるかな。

そう思って不自然にならない程度に女に向かっていたが、向こうも俺に気付いた
茶髪で腰程までの長い髪をした子供……女と呼ぶには若すぎるな
やはり帽子や棘頭と同い年ぐらいか?

「あら~そこのお兄様、強そうなガルーラ!
憧れちゃうわ!」

……初対面からお兄様?
確かに若返ったせいで、見た目はこの子供より上だろうが
それでもいきなりお兄様は無いだろう、お兄様は……

ちなみにガルーラを出していた理由だが
この辺りは空気が良いからポケモンを何匹か解放して歩かせていたからだ
のんびり行こうと思い、乗っていたギャロップにも歩かせてゆっくり移動していた
他に同時に出していたのはラフレシアである。

「なぁガルーラ、お前強いのか?」

強そうと言われたので本人に訊いてみた
ガルーラは首を傾け、よくわからないという反応
俺としてはあまり満足できる強さじゃない
だから強そうと言われても納得できないというか、疑問に思えてしまう。

「……(なんでわからないのかしら?)
えっとお兄様? どう見ても強そうだと思うけど?」

「ふむ……で?」

「(でって……もう少し何か反応は無いの!)
あの、お近づきの印に私のポケモンと交換してくださらないかしら?
た・と・え・ば……私の可愛いコラッタちゃんとなんてどうかしらぁ?」

待て、まさか俺のガルーラとコラッタを交換する気じゃないだろうな?
誰が納得するんだ? その交換を!
いや待てよ? ここはそうだな……楽しくなってきそうじゃないか!

「いいぞ?」

「え?」

「だから、交換してやってもいいぞ?
このガルーラとだろ?」

「え、えぇ、そうよ」

まさかアッサリと受けられると思っていなかっただろう
唖然として肯定する女
どうせ条件を付けて無理矢理や強引にか、冗談とか言うつもりだったんだろうな……

「少し待っててくれ
別れるんだから話しておきたいことがあるんだ」

「わかったわ」

疑問に思っているだろうが、好条件での交換に上機嫌の女
少々気にはなるものの、嬉しいのか舞い上がっている
おかげで殆ど怪しまれない……なんだ、ただの馬鹿か。

女から少し離れ、ガルーラと話そうとする
少し不安そうな顔のガルーラを安心させないとな。

「いいかガルーラ、俺がそう簡単にお前を手放すと思うか?
お前の仕事はあのガキの命令をとことん無視し、反逆することだ
気に入らないなら殴ってもいいし、蹴飛ばしても構わん、ただし殺すなよ?
あのガキが、自分からもう嫌だと言うぐらい……な」

大体俺の思考は理解できたらしく、頷くガルーラ
そういう不平等な交換を持ちかけるとどうなるか……思い知るんだな。

「もういいぞ
さて、交換するか」

「ん、OKー!」

お互いにポケモンを渡し、交換成立っと
さて、このコラッタはどうするか……適当に弄るか。

「これからどうするつもりだ?」

「そうねー……とりあえずトキワシティかしら?
そう言う貴方は?」

「俺はマサラタウンだな
暫くはこの辺りをうろうろするつもりだが」

早くガルーラを返してほしいからな。

「そう、また縁があったら会いましょ!
それじゃーねー!」

去って行く女……そういえば名前を聞いてなかったな
どうでもいいか、面倒だから小娘でいい
……いや、止めよう、なんだか思い出してしまう。

あー……くそ、亀女でいいや!
ゼニガメを連れてたんだし、考えるのも面倒だ!

っと、早速コラッタを育ててみるか
あの亀女が根を上げるまでどこまでできるか……

コラッタを出してみるが、かなり威嚇している
どうやら本来の主人でない俺を警戒しているらしい
別にその程度で俺がどうなるはずも無いんだがな。

しかし威嚇されるのは鬱陶しい、だからラッタを出してやった
当然実力の差に気付いたコラッタは及び腰になる
こういう恐怖政治って楽なんだよな……後で飴さえ与えれば問題無くなるし。

「さてコラッタ、お前は俺に押し付けられたのだが……
このまま役立たずのままだと、お前を捨てることになる
俺としては構わないんだが……どうかな?」

逃げだそうとすると、ラッタが立ち塞がる
更に逃げようとすると俺が目の前に立つ
逃げ場は無い……コラッタが諦めるのは当然の結果だった。

「ふむ……力尽くでも逃げようとすれば逃がしてやったんだがな
まぁいいだろう、そうしなかった時点でお前の意志が弱いことは理解できた
諦めて俺の言うことを聞くんだ、いいな?」

怯えながら、落ち込みながらも頷くコラッタ
さて、俺の育てたラッタは逃げ足が速いタイプ
となるとこいつは……力を上げるように育ててみるか。

「いいかコラッタ、お前の成長方針が決まった」

ポケットから道具、金剛玉を取り出す
それを地面に置き、コラッタに命令を下す。

「これをどんな手段でも構わない、砕け」

当然だが、コラッタ程度の力ではそんなことは不可能
それを理解しているコラッタは困惑している
何故不可能なことを自分にさせるのか、そんな表情だ。

「別にお前を連れて歩く必要は無いんだ
だったら少しでも役立つようにしてやろうとしている
高々石を砕くだけだ、簡単だろう?」

悩みながらも、諦めて動き出すコラッタ
噛みついてみる……歯が欠けて泣き出した
うむ、やっぱり無理だったか。

「さすがに硬すぎたかな?
ならこれでどうだ?」

今度渡したのは硬い石
これでも立派な道具というのも変な話である
石を持たせただけで岩タイプの技威力が上がるとは……謎だ。

恐る恐る噛みつくコラッタ
が、今度は金剛玉に比べたらそこまで硬くないので安心していた
それでもやはり硬いことに変わりは無いんだがな。

とにかく石を砕く為には噛みつく、噛みつく噛みつく噛みつく
何度も繰り返し噛みつくが、当然そう簡単に砕けたりしない
仮にも硬いと名が付いている道具だから当然とも言える。

「今はもういい
それより次だ、脚力を上げて体を頑丈にするぞ」

俺の言葉を理解できていないコラッタは首を傾ける
別に理解できなくても構わん、嫌でもわかるんだからな。

「“でんこうせっか”で走れ、とにかく走れ
目標は……ギャロップ、お前に任せる
ある程度距離ができたら“ロケットずつき”で俺の居る場所にまで吹き飛ばせ
なに、ちゃんと治療はしてやるから遠慮するな」

ギャロップから降り、ニドクインを出す
俺はニドクインの尾に座り、コラッタとギャロップの鍛錬を眺める
……ま、ギャロップは甘いからギリギリ程度で抑えるだろうな
寧ろそれを狙っているんだが、どうせギャロップは気付かん。

ギャロップは走り出し、コラッタは必至に追いかける
俺は手持ちを解放し、遊ばせてやる
暇だし、何もすることが無いが時間が勿体ないからな
好き勝手させればストレス解消や気分転換になるだろ。

喧嘩ばかりしている奴も多いけどな
そいつらも楽しんでるんだし、別に構わんが
空気が良いからのんびりしてる奴も少なくない
んー……マサラ付近は平和だなぁ。



 視点 女の子


うふふ、まさかこんな強そうなガルーラをくれるなんて!
言ってみるものね、もしかして……私のフェロモンにやられたとか?
やっぱり女の子って得よねー。

「さて、どれぐらい強いのかしら?
ちょっと実験っと、ガルーラちゃん!」

ガルーラを出して、適当な野生のポケモンと戦わせてみようとする
ガルーラは出てきた瞬間……私を“にらみつける”!?

「ちょ、ちょっとぉ
そんな怖い顔しなくても……」

あ、そういえば普通はそう簡単に指示を聞かないんだったわね
自分で捕まえて育てるのと違って、貰い物のポケモンは手懐けるのが大変だって
でも、だからって睨まなくてもいいんじゃない?

ちょっ! 勝手にどこか行こうとしないで!
私の力じゃ押さえたりなんてできないわよ!
だから逃げようとしないでってば!

あ、野生のポッポ!
言う事を聞かないような気もするけど、実力も見てみたいし
お願いだから言う事聞いてよね!

「ガルーラちゃん!
あのポッポに“れんぞくパンチ”よ!」

指示を出した途端、何故かこっちを向いて……こっちを向く?

「あ、あの~……ガルーラちゃん?
もしかしてその振り上げた拳を私に向けるつもりなのかしら?
さすがに殴られたら私もただじゃ済まないんだけど……きゃああああああああああ!」

私の言葉が終わらない内に殴り掛かってきたぁ!?
しかもこれ、“メガトンパンチ”じゃない!
なんて威力なの!? やっぱりかなり強い!
これを手懐けることができたなら……って、そんな場合じゃなーい!

って、“れいとうビーム”!?
逃げ道を氷で塞がれたですって!?

「ちょ、ちょっと待ってちょうだい!
ね、お願いだから……ね?」

ちょっと色気を出して……あ
ガルーラって♀しかいないのよね?
ってことは色気なんて出しても……やっぱり怒ってるーーーーー!

「こうなったら……もう戻ってガルーラちゃん!」

ボールに戻そうとするけど、弾かれた!?
ならもう1個! “みずでっぽう”で吹っ飛ばされた!?
どうしろって言うのよーーー!

「そ、そうだガルーラちゃん、お腹空いてない?
ちょっとご飯にしない? それとも休む?」

愛想笑いをしながら……その愛想笑いも引き攣っている自覚はあるけどガルーラに近づく
思いっきり睨まれたけど、なんとか暴れるのは止めてくれた
少し安心して近づくと……

「ごふっ!」

“しっぽを……ふる”?
あの太い尻尾を叩きつけられた……みたいね
ふふ、まさかここまで言う事を聞かないとは思わなかったわ。

「ゲホッ、ゲホッ!」

凄く痛い……苦しい!
お兄様、貴方はなんてポケモンを!
絶対にこうなるってわかってて私に渡したわね
そうじゃなかったらこんなに簡単に渡すはずが無いもの!

でも負けない、絶対に手懐かせてみせる!
そう決めた直後、私を掴んで口元へ……口元?

「ちょ、ねぇ、まっ!
お願い、待って! 食べようとしない……いやぁああああああ!」

本当に食べられそうになったけど、歯が目の前に……
は、あはははは……無理ね、えぇ
そしてガルーラは再び口を開け、私は投げ捨てられた。

強く投げられたり、叩きつけられたわけじゃないからあまり痛くなかったけど
睨み、威嚇し、明かに敵意しか無い状態
駄目ね、手懐かせるって言ったけどこれは私の手に負える相手じゃない
トレーナーバッジも持ってない私じゃ扱いきれないわ。

ずっとボールに収めておく……難しいわね
ご飯とかあげないといけないし
つまり、逃がすか返すかするしか無いか。

もう、私を怪我させようとした責任は取って貰わないと!
お兄様ったら、絶対に許してあげないんだから!

「ねぇガルーラちゃん、あのお兄様の下に戻りたい?」

ガルーラの動きが止まる、戻りたいみたいね
早くどうにかしないと私の体が保たないわ!

「私はこれ以上怪我をしたくない、ガルーラちゃんは戻りたい
お互いに意見は一致してるわ
お兄様の下に返してあげるから、ボールに戻ってくれないかしら?」

これ以上、私も痛い思いをしたくないし
ガルーラはさっきまでの反抗が嘘のように、素直にボールに入ってくれた
そんなにあのお兄様がいいのかしら?

確かマサラ付近をうろうろしてるって言ってたわね
絶対に私が根を上げると思って次の行動を教えたわね!
なんて人なのかしら、こんなの詐欺よ詐欺!

ちょっと怒りながら1番道路を歩く
お兄様と会った場所は……あ、いた!
って、何よあのポケモンの数!

ラフレシアはガルーラと交換する時に見たけど
ウツボット、ニドキングにニドクイン
バタフリーにスピアー、モルフォン
ナッシー、アーボック、モンジャラにライチュウ
う……ピジョットやオニドリルまでいるわ。

でも仲は悪そうね、喧嘩してるポケモンが多いし
だからガルーラの態度も悪かったのかしら?
まったく、ちゃんと育てなさいよね!

「ん?
お前はさっきの……何か用か?」

「えぇ、さっき交換したガルーラだけど……」

「言う事を聞かず、命令無視に暴れるから手に負えない
ガルーラは返すけど痛い思いや苦しい思いをしたから責任を取ってくれ……かな?」

「なんで私の言いたいことが!?」

私、そこまで単純な人間だったかしら?
それともそれを狙ってガルーラを渡した?

「躾けはしている、俺以外の指示を聞かないようにとな
大事に可愛がって育ててるんだ、気に入らない奴の言う事を聞くはずもない
ガルーラ自身、俺を気に入っているんだ
そう簡単に離れたがったりしないし、必ず戻ってくる」

当たり前のように、そう育てたと言うこの男……何者なのかしら?
どんな躾けをしたらそこまで……

「悪いが責任は負わないぞ
何せ交換はお前が言い出したことだからな
扱いきれなかった自身の未熟を怨むんだな」

クッ、正論を!
確かに相手から言い出したのなら責任を負わせることはできるけど
今回言い出したのは私、扱いきれないポケモンを要求したのも私
なら悪いのは私かもしれないけど、教えてくれてもいいじゃない!

「コラッタは返すぞ、ガルーラも返せ
コレに懲りたら今後は下手な詐欺行為は慎むんだな」

「あら、止めろとは言わないのね」

「俺もするから別に止めん
したければすればいいさ、自分が怪我をしない範囲でな」

「同業者……ね
その忠告、ありがたく受け取っておくわ」

ガルーラとコラッタを交換し、お互いに元の持ち主の手元に戻ってくる
お兄様はガルーラを出し、調子を確認してるわ
私もコラッタを出してみてっと……へ?

「あの、お兄様?
このコラッタ……」

「ん? お前が来るまでの暇潰しに育ててみたぞ」

そんな……私がガルーラを連れてくるまで2時間も無かったはず
なのにここまで強くするだなんて……
ただ、卑屈になってる気がするのは気のせいかしら?

「どうやってここまで?」

「普通に育てた」

「どこが普通よ!」

駄目だわ、私と彼とでは根本的に意見が合わない
騙しや詐欺の腕も私より数段上、相手にしないのが吉ね。

「もういいわ
私は行くから」

「そうか、じゃあな
次からは痛い目に遭わないように注意して騙せよ」

「余計なお世話よ!」

クッ! 最後の最後まで嘗められたまま!
絶対に仕返ししてあげるんだから!
それにしてもこのコラッタ……どうしようかしら?
モルフォンが飛べるのは分かるけど、ミズキは高所恐怖症じゃ……
低空飛行なら大丈夫でしょう
速度を出さず、落ちても水中に落ちるだけなので。

なんだかトキワの森にいるとは思えない奴ばっか……
深く考えないでください
トキワシティにゴーリキー
ニビシティ付近にはブーバー
24番道路から25番道路にオニドリル
11番道路の水にはドククラゲ、森にはバタフリーやスピアー
タマムシシティ付近にオコリザル、カイロス
更にサイドン、ゴローン、ガラガラ、キュウコンまで……
19番水道にはカイリューまでもいるんです
2巻まででこんなにいるんです
結論、いる可能性が高そうなら何も問題は無い!

それでもゴローン、サンドパン、マタドガス、ゴーストは変だよね?
3巻でサカキが説明していますが
既に強化、研究された後のポケモンが少し混じっています
1巻でトキワシティに出てきたゴーリキーってこの強化ポケモン?
と、予想したら別にもう出てきてもおかしくないという結論になりました
よって、トキワの森ではそれなりの数のポケモンが入り交じっています。

ミズキのポケモン使用方法が……色々と変だ!
今更です
ポケモンを戦わせる為ではなく、自分が生き残る為に育てるんですから
使用方法が一般とかけ離れているのが当たり前なのです。

成長のさせかたや鍛え方が酷すぎる!
作者からすればまだ優しくした方なんですけどね
急成長させるにはどうすればいい? 恐怖で追い込めばいい
要は死なない程度に死ぬ寸前まで喧嘩させればいいんです。

進化はえぇ!
数日は経っているので
それに、あれだけ鍛えれば育って当然でしょう。

吸収技の威力が成長したってどういう意味なの?
常におおきなねっこを持っている状態と考えていただければ……

ゴローンが……死んだ?
死にました、それはもうアッサリと真っ二つです
ほぼ描写無しの上、ミズキはあまり気にしていないと殆ど影響無し
愛着も無かったので仕方無いといえば仕方無いんですが……
かつてポケモンの作品で、ここまでドライな主人公がいたか気になります
なお、作者はゴローンに怨みを持っているとか、そんなことはありません
嫌いでもありません、そこの所は勘違いしないでください。

マタドガスの毒が……
珍しく、周りを考えなかったミズキのミスです
結果的に感謝され、複雑な気分だったでしょう
自分で蒔いた種なんですけどね。

ケーシィの耐性やモルフォンの直感力……だと?
ケーシィは粉系の技が効かなくなりました
免疫ができた、そんな感じで考えてもらえればいいと思います
モルフォンは単純に慣れというか、成長?

なんというか……そんな特殊能力って有り?
ワタルに比べれば可愛いものです。

ゼニガメを連れたトレーナーって?
ご存じブルーさんです
今回は名前も出ずに終わりました。

コラッタが本当に力尽くで逃げようとしたらどうしてたの?
別の言い分を言って、コラッタを引き留めます
ブルーに返すつもりなので当然と言えば当然でしょう。

金剛玉?
DPpに登場する道具、こんごうだまです
ディアルガに持たせるとドラゴン、鋼タイプの技威力がアップします
きっと凄く硬いんだと、作者は想像します。

“しっぽをふる”は防御力を下げる技だよね?
3巻、サカキのサイホーンがこの技で攻撃していました
というか、防御が下がるのも変な話ですよね
“アイアンテール”の低威力ノーマル技というイメージでいいと思います。

どれだけコラッタが強くなったの?
“ひっさつまえば”が使えるぐらい……とだけ言っておきます
当然ですが、赤緑青黄のレベルで。

ブルーはコラッタをどうするの?
不明、とくに考えていません。


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