凄まじく遅くなりました、ごめんなさい
ポケモンしてました、ゲームの……とにかくしたくなったので止まらなくなりました
……DPPtですけどね、BWはなんとなくする気になれなかったので。
感想とかも放置していました、それもごめんなさい
どうしても気分が乗らなかったのでこちらを放置していました
この後、全ての感想に返事をします。
なお、ポケモンの技を“”で囲っています
漢字を使いたかったのですがややこしくなるので囲い、ひらがなカタカナを使用しました
しかし思考内では漢字を使用します
思考内でも“”にすると……さすがに多くて読み辛くなると思ったので。
えー……今回も相変わらず主人公が屑です
こちらも残酷描写注意をするべきでしょうか?
まだあまりそういうシーンは無いですが。
なお、瑞貴の名前ですが
こちらの世界に合わせ、ミズキと表記します
読み辛くなるかもしれませんが、ご了承ください。
1話【VSスターミー】
視点 ミズキ
夜中、ハナダシティに到着したんだが……黒い服の男達が居るな
しかも胸元にはRの文字、つまりロケット団か
情報に出ていたロケット団の格好と一致する。
……いきなり会うものだろうか?
これは何か? 俺に関われというお告げだろうか?
お断りだから無視するんだがな。
しかし、気になるのは何かから逃げるように走っている事か
追っ手を気にしているように見える
何かしら悪事を働いて、追われているのかな?
まぁ、あいつらが何をしようと俺には関係の無い話だ
そう思い、適当な宿を見つけて入ろうとした時に少女の声が聞こえた
必至に何かを探しているような感じだな、当然ながら無視するんだが。
が、ふと眼が合った
そして突っかかってくるような態度で、怒りの顔で俺の方に……来るなよ!
「ちょっと貴方、ここら辺で見かけない顔ね」
「……突然失礼な奴だな、俺は今日、偶然この町に来たんだ
知らない奴から突然怒りを向けられる理由は無いが?」
俺の態度が相当頭にきたらしく、顔を真っ赤にして怒りの表情だ
腰のボールを構えようと……スーパーボール?
確かジムリーダー達はポケモン協会からスーパーボールを無料で配布されていたな
しかも一般的にあまり出回っていないとか……となるとこいつ、ジムリーダーか?
「スタちゃん!」
紫色の身体をした、星形を2枚重ねてずらしたような形し、更に中央に宝石が埋め込まれているポケモン
スタ……スターミーかな? えーと、確か水とエスパータイプだったか
ギャロップもケーシィも、相性は悪い。
「“バブルこうせん”!」
「ケーシィ、“サイコウェーブ”で邪魔な泡を退けろ」
すぐさまケーシィを出し、技を指示する
技の目の前に出したので己の身を守る為にも、ケーシィは俺の指示を聞くしかない
案の定、ケーシィは俺の指示通りに泡を退ける
少しだけ冷や汗のようなものを出しているのは多分気のせいじゃないだろう。
「“でんじは”だケーシィ
そして動きを鈍らせたら“かげぶんしん”」
スターミーの動きを麻痺させ、影分身を作り出して撹乱
トレーナーも突然の出来事に驚いて硬直か……所詮はジムリーダーでも子供か
おっと、俺も実年齢はともかく見た目は子供だったな、中学生ぐらいだろうが。
「影分身達と共に時間差で“メガトンパンチ”」
影分身は本体と違う動きができるらしいからな
動きを少しずつずらし、回避をさせないようにする。
「スタちゃん、飛んで!」
……おい、さすがに飛べるのは卑怯だろ
まぁエスパータイプだからいいのか?
そう考えたら大して卑怯じゃないか、ケーシィも飛べるし。
「ケーシィ、“サイコキネシス”で引き寄ろ」
「クッ、“ロケットずつき”よ!」
へぇ、さすがジムリーダーとでも言うべきか?
どうなるか察し、すぐにそれを利用するように動いたか
だが甘い、俺は更にその上を行く!
「受け止めろケーシィ」
力の弱いケーシィがスターミーの攻撃を受け止めるのは辛いだろう
だが、その痛みをキッチリと返してやりな。
「“カウンター”だ!」
受けた攻撃を倍返しにする技
ケーシィはスターミーの宝石を殴り、スターミーを倒した
だが、俺はこの程度で終わらせる人間じゃない。
「スタちゃ……っ!」「“じごくぐるま”」
悲鳴を上げるような叫び声と同時に、俺はケーシィに攻撃を指示した
しかしケーシィは弱っている相手への攻撃を躊躇い、行動が一瞬遅れてしまう
その隙にジムリーダーはスターミーをボールに戻してしまった。
チッ、役立たずめ
やはり奪った奴は俺の指示通りに動かないか
最初から育てれば上手く動いてくれるかな?
それは追々試していくか。
「貴方……今、スタちゃんを殺そうとしたわね!」
「さてな……俺は倒し切れていなかった場合を考えただけだぞ?
確かスターミーは回復技である“じこさいせい”を使用できたはず
となると最後まで潰さなければ反撃されていたかもしれないからな
俺は用心深いんだよ、理解できたかな?」
「屁理屈を!
私のギャラちゃんを返しなさい!」
ギャラちゃん?
名前から考えて……ギャラドスか?
「勘違いしているようだがな
俺は別にお前のポケモンになんて興味は無いんだが?」
「……へ?」
怪しいからって決めつけるなよ
奪われたっぽいが、八つ当たりはどうなんだ?
俺は平気でするけど。
「疑わしいならモンスターボールを全て開こうか?
といっても、手持ちはケーシィとギャロップしか居ないが」
そう言ってボールを見せ、ギャロップも出す
唖然とし、言葉を失うジムリーダー。
だが、俺はもうこの女に興味は無い
面倒事はお断りだ、自分から突っ込んだならともかく、他要員の面倒事は絶対に嫌だ
つまり、さっさと宿で寝させてくれ。
「ご、ごめんなさい!
てっきり私のギャラドスを奪った奴かと思って……」
「で、見かけない俺を怪しく思って襲ってきたと
そのスーパーボール、ジムリーダーだろ?
ジムリーダー様は素晴らしい考えをお持ちなのですねぇ?
怪しい人間は即犯人扱い、きっと犯罪者は増えるでしょうねぇ?
だってジムリーダー様が勝手に他の人間を犯人扱いしてくれるんですから」
「う……ご、ごめんなさい」
皮肉に少し涙目になりながらも謝るジムリーダー
で、いい加減に俺は宿に入りたいんだけど?
「あの、お詫びと言っては何だけど、私の家に泊まらない?
家は広いから貴方1人ぐらい泊めても問題無いわよ
食事も出すし、どうかしら?」
普通、微妙とはいえ年頃の異性を自分の家に泊めるか?
詫びにしても、それはどうかと思うぞ?
ふむ……腹巻きみたいな物だけで胸元を隠し、更に短パンスニーカーね
活発そうな格好をして男勝りっぽいが、サイドテールをしてる所は女の子か
少なくとも色気は感じ無いな、興味も無いんだが異性として見る事は不可能だ。
「お断りだね、突然襲ってきた相手の家に泊まりたいだなんて思わない
食事にそこまで拘りも無いし、興味も無い
そんな事より俺はさっさと宿で休みたいんだよ」
実力も把握できたしな
明日はさっさとジム戦を済ませてニビシティに向かおう
不意打ち気味とはいえ、ケーシィだけでスターミーを潰せたんだ
勝つのは簡単とは思えないが、不可能ではないと予想できる。
「それは確かに……そうだけど
だからってそれは酷くないかしら?
私は純粋にお詫びのつもりで……」
「だから、信用できないって言ってるだろう?
そもそも明日には敵同士、馴れ合いをするつもりは無い」
「敵同士?
……貴方、私の正体を?」
「知ってる、少し情報を探したら使用ポケモンとボールで予想はできる
ハナダシティ、ハナダジムのジムリーダー、カスミ
使用ポケモンは水タイプ、そして通称お転婆人魚のお嬢様……だったかな?」
彼女がカスミだと気付いたのはスターミーを出して来た時だ
やはりどこでも情報が命、ジムリーダーに挑戦するんだからな
当然だが、ジムリーダーの情報は全て手に入れている。
カントー地方のジムリーダー、水タイプのスターミー、更にここはハナダシティ
となると目の前に居るジムリーダーはカスミしか居ないという訳だ。
「明日、ジム戦を申し込ませてもらう
使用ポケモンが攫われたのか、更に気落ちしているかはどうでもいい
受けてもらうぞ、ジム戦をな」
「……1つだけ質問させてもらってもいいかしら?」
無言で頷く
予想はできているが、素直に答えるかは迷うな。
「私のスタちゃんはほぼ瀕死状態だった
それを分かっていて、どうして“じごくぐるま”なんて殺すような技をあのケーシィにさせようとしたの?
さっきの答えじゃ納得できないわ!」
やはりな……正直に言うと、どうでもいいんだがね
どう答えるか……素直に答えてやる必要も無いな。
「悪いが話した通りだ
死に損ないに手痛いしっぺ返しを受けた事があるのでな
殺すつもりは無かったが、完全に潰す気だった
俺は妥協なんてしない、危険な芽は危険が訪れる前に先に潰しておく
それ以上の理由はもう無い、後は同じ事しか言えん」
嘘だけどな
本当は半分不運に任せて殺そうとした。
ポケモンを奪われてショックだったんだろう?
なら出して来たスターミーの実力はおそらく上位のはず
消しておけば再戦時に楽になるだろう
ま、印象は激悪になるのはどうでもいいしな。
それに、怒り狂ってくれたら再戦の時に自滅してくれる可能性も出てくる
怒っている者は普段より高い実力を出すが、その代わり頭が悪くなる
単純な動作で来る可能性が高いんだ、戦いが楽になる
関係の悪化程度で勝率が上昇する、安い代償だな。
「……そう、わかったわ
明日のジム戦、楽しみにしておく」
そう言って去って行くカスミ
ポケモンを殺されそうになった怒りと犯人と決めつけて襲った罪悪感
明日の試合、ここまでされて私情を挟まないのは先ず不可能
となると……くく、俺も楽しみだよ。
なんだかんだで宿に泊まり、一夜を過ごす
さてと、既にケーシィの手の内を教えてしまったが……何も問題は無いな
戦法は1つじゃない、戦闘手段なんていくらでも考えられる。
………………
…………
……
翌日、ジムの受付でジム戦を申し込む
特に何も問題は無く、ジム戦を始められるらしい。
案内された先はジムの奥
広く何も無い、ただの大きな部屋の中央
そこには既に、カスミが待ち受けていた。
「待っていたわ、挑戦者
改めて自己紹介をさせてもらうわ
私はハナダジム、ジムリーダーのカスミよ」
「俺は……そうだな、放浪者のミズキだ」
「放浪者って……」
事実だからな
目的はあるものの、迷子に等しい
放浪者が多分一番合っているんじゃないか?
「まぁいいわ、ルールは使用ポケモンは2体
その内1体でも戦闘不能になった時点で試合終了よ
何か質問は?」
「反則とかはあるのか?」
「反則?
そうね……同時に2体を使用するとか、トレーナーがポケモンを手助けするとか
どう見ても明らかに反則と思われる行為とかよ」
ふーん、抜け道が多そうで困るな
一応正式な試合だし、しないでおくけど
もし野良バトルなら確実に何か仕掛けるな、俺は。
「なら試合開始よ!
いってヒトちゃん!」
出てきたのは黄土色の星形ボディ、中央は黄色の六角形
更に中心には赤い宝石のような物が埋め込まれている
……確かヒトデマンに性別は無かったはずだが、どうやって繁殖しているんだ?
「ギャロップ」
燃える鬣をした炎の馬を出す
さて、相性は悪いが……問題は無いな。
「私がみずタイプの使い手なのは知っていたわよね
それでもほのおポケモンのギャロップを出すなんて……」
「昨日話さなかったか? 俺はこいつとケーシィしか持っていないとな
ギャロップ、“こうそくいどう”からあの中央の宝石に向かって“つのドリル”だ」
速攻で超威力技、“つのドリル”を使わせる
しかも弱点と思われるあの宝石に向かってだ。
指示通りに従い、攻撃したが……チッ
“つのドリル”を態と宝石に当てなかったな
所詮は金持ちのポケモン、戦闘用に仕立て上げていなかったか
更に即死する可能性の攻撃を仕掛けるのに戸惑ったな。
やはり自分の手持ちは必須だな
役に立たない雑魚は後々処分するとして
自力で捕まえるのは急務だな。
「っ! 戻ってヒトちゃん!」
ヒトデマンは戦闘不能寸前に戻された
そして俺の正面からの不意打ちに睨むカスミ
当然、俺は涼しい顔をしているがな。
「あんた……」
「まだ試合中だろ?
早く次の奴を出したらどうだ?
ジム・リー・ダー・様?」
「っっっ!
パウちゃん、“とっしん”!」
次に出てきたのは真っ白の身体をした海驢……パウワウだな
そして出てきた直後にすぐさま攻撃か、過激だなぁ。
「向かってきた頭を“ふみつけ”てやれ」
パウワウが突撃してきているので頭を踏むように指示
突進の勢いは削られ、ギャロップの足元で暴れるパウワウ……甘いな
俺としては頭蓋を砕く勢いで潰してほしかったが、それは高望みかな?
「パウちゃん、“オーロラビーム”よ!」
「構わず踏み続けろギャロップ」
パウワウの角から光る光線が撃ち出され、ギャロップに直撃する
しかし、苦しみながらも力強く踏みつけるギャロップ
押し勝つか、体力が尽きるかの勝負だが……
「戻れギャロップ
次、ケーシィよ、出ろ」
案の定、ケーシィを見たカスミの動きが止まる
さぁ、怒りの感情と憎しみを見せろ!
「ケーシィ……パウちゃん、“ふぶき”よ!」
馬鹿が、相手が元気な状態で大技を使うとはな!
大技を使う時、それは相手が弱り、躱せない時だ!
「“テレポート”で背後へ
そして“のしかかり”をしろ」
ケーシィはパウワウの吐き出す吹雪から逃げ、背後に回る
そのまま背中に向かって勢いを付け、力強くのしかかった
パウワウは苦しみながらも耐えるものの……
「パウちゃん、“れいとうビーム”よ!」
「ケーシィ、そのまま“じごくぐるま”だ」
パウワウの放った氷結の光線はケーシィがパウワウを掴んだ瞬間、射線から外れてしまう
間一髪、もう少し指示が遅れていたら直撃していたな
擦ったものの、躱したのならこちらのものだ!
ケーシィはパウワウを掴み、縦回転に地面を転がり、パウワウの眼を回す
壁の近くまで転がると、ケーシィはパウワウを壁に叩きつけるように投げる
案の定、勢いが強くて壁に叩きつけられ……そうになる直前にカスミがパウワウをボールに戻した。
「……おい、それはトレーナーが手を貸したことにならないか?」
「そうね、確かに手を貸した事になるかもしれない
だけど殺されそうになっている自分のポケモンを守ろうとしたのよ
例え反則でも……加減を知らない馬鹿に私のポケモンを殺されるよりはマシよ!」
既に泣いている顔で、俺に向かってバッチを投げつける
あ、涙目になってて泣きそうな顔をしているな……鬱陶しい。
「バッチはあげるからさっさと出て行って!
そしてもう二度と私の前に現れないで!
私はあんたなんかに会いたく……ひくっ、会いたくないのよぉ……うわーーーん!」
大泣きか、面倒だしさっさと帰るか
そうと決めたら投げられたバッチを拾い、ジムから出て行く
ジム戦の内容を見てていたのか、監視していたのか
ジムから出て行った後、ジムの方からメイドが俺を睨んでいた……当然無視したがな。
さて、これがブルーバッチか……水滴みたいな形をしているな
単純過ぎないか? もしジムリーダーが代替わりして、水タイプ以外の専門家だった場合
例えば炎や氷、飛行やドラゴンタイプでもこの水滴型のブルーバッチを渡すのか?
……ポケモン協会よ、必ずバッチに会うトレーナーをジムリーダーにしろよ?
それはさておき、もうこのハナダシティに用は無い
さっさと出て行ってニビシティに向かおう
問題は山を越える……オツキミ山を越えなければならない事か
面倒だが、山を越えなければ話にならない。
さて、とりあえずポケモンセンターに向かおう
ギャロップとケーシィを回復させて、それから向かおう
あまりダメージは受けていないだろうが、山登りは準備をしてから行かないとな
もし遭難したりしたら危険だからな……俺が。
まぁ、万が一の時はケーシィにテレポートさせれば問題無いんだろう
ギャロップで走るより簡単にハナダシティに戻れるはずだ
さすがにカスミには会いたくないが、休むぐらいなら会わないはずだ。
おっと、休む前にギャロップの毛繕いでもしてやるかな
ケーシィは“れいとうビーム”が擦ったっけ?
擦った部分は温めてやって、尻尾も梳いてやるか。
まったく、ポケモンのメンテナンスも大変だ
気を遣わないと言う事を聞かないし、世話も面倒だな
まぁ、馬と狐でも飼っていると思えばいいか
炎が出ていたり浮いたりできるが、今までを考えたら馬や狐と大差無いし。
………………
…………
……
ジム戦後の後は何もしたくなかったからその日は完全に休んだ
翌日にオツキミ山に向かう準備を始める
できれば早朝に出たいので、もう1日ハナダシティに泊まりっと
さて、準備も終わって時間も丁度良い事だし、そろそろオツキミ山に向かうか。
仮にも山だ、準備は事前に入念にきちんとしておかないとな
帽子、防寒具、ナイフに杖、テント、地図にコンパス、ファーストエイドキット
ライト、ライター、食料と非常食、そして水……さすがに重いな。
ギャロップに持たせるにしても、さすがに重いか?
山登りもさせるんだし、あまり大荷物は止めておくべきだろうか?
ケーシィに持たせるのも1つの手段だが……そう簡単な話ではないか。
仕方無い、2つに分けてケーシィとギャロップに持たせよう
そして俺は疲れるし面倒だし嫌だが、自分の足で歩くか
不安定な道を馬に走らせると危ないしな。
よし、準備は多分万端だろう
行くか……オツキミ山へ!
で、先ずはギャロップとケーシィを出して荷物を持たせて
俺は手ぶらだが、まぁ問題無いだろう
こいつらも平気そうだし、さっさと行くか。
暫く山を歩いていたんだが……
何故山登りではなく、俺は洞窟の中を通っているんだ?
山登りじゃなかったのか? せっかく準備してきたのに……無駄になった!
それはさておき、ギャロップの炎を明かりにして進んでいるが
この洞窟、ある程度人間が手を加えているな
なにやら発掘作業をしたような、もしくは何か捜し物をしているのか。
確か情報では、このオツキミ山では珍しいピッピが生息しているらしいな
そして月の石……なるほど、そう考えると人間が通路などを造っても不思議じゃないか
まったく、自然界を汚しやがって……別に俺に被害が無いからどうでもいいけど。
ん? 前方に人が……発掘者とかだろうか?
それとも単なる遭難者か、もしくは旅人か……放置決定
俺はそんなものより、早くこの山を下りたい。
向こうもこちらに気付いたらしいが無視……しようとしたんだが腕を掴まれた
こいつら、もしかして集団? 黒い服に、胸元に書いてある赤い文字でのRの文字
どう見てもロケット団だな、どうするか?
「おいお前、何故この洞窟に居る?」
「ニビシティに行く為だよ
早く移動して休みたい、放してくれないか?」
俺を掴むロケット団は周りを見て、他の団員に軽く意見を伺う
黙ったまま目で合図を送り、何やら誰かまで送っているような……
というか、目と目で語れるのか? お前らは?
少し待つと、他の団員と同じ格好だが、赤いマフラーをした痩せ形の男が現れた
どう見てもリーダーだな、この集団の
単なる部隊長だったりするかもしれんが。
「貴様、何故この洞窟へ入った」
「……同じ事を訊くなよ、俺はニビシティに行きたいんだ
あんた達に興味は無い、さっさと通らせてくれ」
俺を睨み付けるマフラーの男
その目を俺は興味無く見つめ返す
心底、どうでもいいという態度でな。
「……嘘ではないようだな
お前達、こいつをさっさと洞窟の外へ追い出せ!」
へぇ、送ってくれるのか?
それはありがたい、道に迷いたくなかったんだ
出口まで連れて行ってくれるのなら助かるよ。
そんなこんなで、俺はロケット団に送られてオツキミ山を越える事に成功した
道に迷う事も無く、野生のポケモンも見ただけで済んだ
本当、下手に嘘を言うものじゃないな。
「この3番道路を抜ければニビシティだ」
「そうか、助かったよ
案内どうも」
「我々は貴様に居られては困るだけだ
さっさと行くがいい」
へーへー、変に目を着けられる前にさっさと移動するかな
下っ端も大変だな、マフラー男に命令されて俺も案内だなんて
俺は助かったからどうでもいいけど。
山を下り、ニビシティに到着する……って、騒がしいな
壁を見てみると、そこには手配書
どんな奴かと思ったらポケモン、ピカチュウか……どうでもいいな。
俺は騒ぎも手配も完全に無視し、宿に泊まる事にした
さすがに山道だ、少し疲れた……
宿で休もうとした時、ふとチラシが目に入る。
どれどれ……挑戦者歓迎?
ニビシティジムリーダータケシが受けて立つ!!……か
ジムリーダーも暇なんだな。
ルールは1対1、ニビジムのトレーナーに5勝する事が条件
その間、ポケモンの回復は禁止
何匹連れて行っても構わない……か。
となると6匹手持ちにあれば各1戦で済むんだな
日程は明後日……手持ち6体は面倒だが、1匹ぐらい捕まえてみるかな
近くにはトキワの森、鍛えるにも捕まえるにも丁度良い。
登山道具は全て宿に置き、トキワの森へ向かう準備をする
疲れているが、少々時間が無いので急ぐ
道具は……毒消しとかの道具は問題無いし、軽い装備で大丈夫かな?
一応コンパスとか、その辺りは持っていくが。
ギャロップを出し、跨ってトキワの森へ向かう
さてさて、何が出てくる事やら……ん?
紫色の毛玉……アレはコンパンか。
ふふふ、ポケットの道具を漁っていた時に見つけたんだよな……ポケモン図鑑
表に出ている数が凄まじく限られている道具だ、人前では絶対に見せられない
だが、こういう時なら使用できる。
更に俺にはユクシーの知識が有る
容姿と名前を知れれば、そいつに関する事はある程度理解可能だ。
コンパンの進化形はモルフォンか……毒蛾ポケモンね
毒蛾か、いいな……こいつは欲しい、捕まえるか。
「ギャロップ、殺さない程度に燃やせ」
加減したギャロップの“ほのおのうず”でコンパンが燃やされる
こちらに気付いておらず、突然の炎に混乱するコンパン
しかし、そんな隙を見逃す俺ではない。
慌てているコンパンに向かって適当にボールを投げる
コンパンに直撃し、ボールに収まる……こんなに簡単に捕まえられるものなのか?
まぁ、手に入ったんだから仕方無い。
さて、他に何か無いかなっと……ん?
この辺り、少し荒れてる? 大型の何かが居るのか?
少し危険かもしれんが、探してみるか。
辺りを見回し、荒れている方向へ進んでみる
何が居るかも思えば、茶色の身体をした、怪獣のようなポケモン
あいつは……ガルーラか?
なるほどね、腹に子供を飼っているのか
しかしでかいな……2.2mか、さすがにでかい
ついでに何故か傷付いている……火傷も負っているな。
なんでもいい、傷だらけなら捕まえるのも容易か
ギャロップの攻撃で傷付いているが、それでも構わんか
毒を与えるのは……止めておくか、子供が死んだら捕まえても絶対に言う事を聞かん
となるとプレゼントしてやるのは決まってくるか。
「コンパン、“ねむりごな”であのガルーラを眠らせろ」
弱りながらも、俺の指示を受けて粉を撒き散らすコンパン
ガルーラは突然の眠気になんとか耐え、逃げだそうとする。
「逃がすなギャロップ、“ほのおのうず”で逃げ場を塞げ」
ガルーラの行き場を塞ぎ、逃げられなくする
その間にコンパンは更に粉を撒き散らす
強烈な熱さを受けながらも、強い睡眠欲から逃げ切れない
暫く耐えるも、ガルーラはその場で倒れ、眠ってしまう。
体力も減ってるし、眠っている
これなら楽に捕まえられるかな?
ボールを投げ、捕獲成功っと
ガルーラにコンパン、ギャロップにケーシィか……こんなものか
下手に捕まえても雑魚ばかり増えるだけかもしれん
育てるならやはり一点集中かな?
ボールからガルーラとコンパンを出し、道具で回復させる
傷薬などを使って回復させる
次は技マシンを使って技を覚えさせないとな。
わざマシンは頭に特別な機械を装着させ、強引に技を覚えさせる道具
ケーシィの多種多様な技も、こいつを使用して覚えさせた
まぁ、俺は馬鹿みたいな数の道具を持っているし、覚えさせるだけ覚えさせても損は無い。
さて、適当な奴を潰して鍛えさせておくか
俺好みの性格にして、動きも理解できるように説明しておくか
俺の考えに同調する、隷属者のような動きに改造しないとな。
ジム戦は明後日……それまで躾けるか
しかし、ポケモンの躾け方ってどうするんだ?
ガルーラはカンガルーみたいな見た目だし
コンパンは蛾の幼体だよな?
カンガルーは草食だし、木の実とかでいいかな?
子供にはミルクとかを飲ませるのがいいと思うんだが、ガルーラ本人に訊くか
頷いたり簡単な返事ぐらいはできるだろ。
コンパンは栄養価の高い草とか……キャベツとか食うのかな?
こっちもコンパンに訊くべきだな
もし嫌がるのならギャロップにでも食わせて別の物を考えよう。
って、食い物じゃなくて躾け方だった
うーん……まぁ、世話をしていたらその内言う事を聞くようになるだろ
とりあえず、ジム戦だけでも言う事を聞くようにしないとな。
そうだな、最初は美味いものでも食わせるか
次はあまり美味くないもの、言う事を聞けば美味いものを食わせる
金は掛かりそうだが、それぐらいは余裕で払えるぐらいの金は持っている
最終的には、少しずつ質を下げて舌を慣らしていけばいいしな。
戦闘訓練や躾けは明日からにしよう
今日は疲れた、宿に帰ってさっさと寝よう
あー……でも、殺す前提の戦いは基本的に止めておこう
ジム戦でしたらバッチを貰えなくなるかもしれないし。
最初のロケット団って何?
漫画1巻6話のギャラドスが攫われた瞬間です
この主人公は助けるなんて行動は絶対にしませんがね。
ケーシィの技が……
最後にも書いていますが、技マシンを大量使用しています
道具の大量所持は技マシンも含まれています
ゲーム表記をするとすればわざマシン01×99という感じで……
ミズキはチートコードでも使用しているんでしょうかね?
ミズキの行動や思考が屑過ぎる!
感想で違和感を感じると言う人も居ますが、各世界でミズキも段々と擦れてきています
なのでどうしても性格が酷くなってしまっているのです
彼も壊れていっているのでしょう……まだ書いていませんが。
いつケーシィを鍛えたり、わざマシンを使用したりしたの?
ハナダへの移動中です
野生のポケモンも出てきていますが、そこまで描写すると凄まじく長くなるので省略。
ジム戦のルールはどうしてそんなルールなの?
漫画13巻、155話で説明していますが
ポケモンリーグ本戦では手持ちの内、1体でも戦闘不能になった瞬間敗北です
あの世界のルールはイマイチ分からないので、ジム戦は全てそれで通します
できればちゃんと決めて欲しかったなぁ……
山登りの道具が本格的過ぎる!
用心深いのがミズキですから
山登りも初めてですからね、少なくともこの世界では。
赤いマフラーをした痩せ形の男って?
ロケット団三幹部のキョウです
オツキミ山で月の石を探す任務でした。
どうしてコンパンを?
お楽しみ。
あのガルーラって……
漫画1巻3話で登場したガルーラです。
コンパンもガルーラもトキワの森に出ないよね?
あの漫画世界ではモルフォンとかも出てくるので気にしない。
マスターボールとか持ってるのにどうして態々バトルしてポケモンを捕まえたの?
捕まえようとしているポケモンの能力を軽く見極める為です
雑魚は不要という人間なので。
……ミズキ、地味に真面目に世話をしてるんだね
地味にですがね
まぁ、ミズキは身内に甘いので……多分。
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