【群馬】岩手のがれき 県外受け入れ 処理必要量を上回る東日本大震災で発生したがれきの受け入れ問題で、環境省が全国の自治体や民間施設が予定する岩手県からの受け入れ可燃物の量を六月末現在でまとめた資料の数値と、資料にない試験焼却段階の各自治体の公表数値を本紙が集計した結果、総計で二十五万五千トンを超えることが分かった。同県が県外処理を必要とする量は直近で約二十四万トン。試験焼却日が未定で総計に入らない前橋市の協力は不要な現状が、数値的に裏付けられた。(菅原洋) 同省の資料によると、受け入れを始めた自治体の分は計約二万トン、受け入れを表明した自治体の分は計約十二万九千トンある。 これとは別に、試験焼却を終えたか、その日程が決定したとして同省が資料に列記した自治体について、公表された受け入れ予定量を合計すると約十万七千トン。静岡県裾野市など二市は試験焼却を終えたが、予定量は未公表のため、総計はさらに膨らむ。 前橋市は試験焼却の日程や予定量を公表しておらず、同省の資料から除外されている。 岩手県の約二十四万トンをめぐっては、同県と環境省が来年度末までの処理にめどが付いた点は認めている。この中に試験焼却段階で受け入れを正式に表明していない自治体の分も含むが、その内訳やめどの根拠となる数値は公表していない。 同県は近く、前橋市を含む各自治体に最終的な受け入れ要請の有無を示す見込み。その際、既に受け入れ表明した桐生市などの分や、県外分が前橋市に回る可能性は残る。 ただ、邑楽郡三町(大泉、邑楽、千代田各町)が既に受け入れを中止し、前橋市の最終処分場がある荻窪町では反対派が目立つ中、説明会などで市民への説得が難航するのは必至だ。 PR情報
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